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つくばエクスプレス 建築散歩

 

第4回 メタボリズムシティ・AKIHABARAは永遠なれ。

 

 オタク系の研究や批評が急速に増えています。テレビのコメンテータでも森永卓郎さん(現・獨協大学経済学部教授) はオタクだと自ら表明していますよね。だいたい大学に残り研究職に進む人材はもともと凝り性であり、オタクとの親和性が高いのです。麻生首相がオタクの聖地、秋葉原に出向いて演説したりして、ある意味ではオタクであることがステータス化しつつあります。

 建築の関連でも、2004年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館において、オタク学者・森川嘉一郎さん(現・明治大学国際日本学部准教授) が「OTAKU」(おたく:人格=空間=都市)をテーマに掲げ、膨大な数のフィギュアや秋葉原の変遷を模型展示して話題になりました。オタクであることが「ジャポニズム」として海外にアピールすることになっています。

 余談ですが、UDXビル竣工直後に、鹿島建設の秋葉原プロジェクト責任者だった山本俊行さん(現・鹿島建設事業部部長)と森川さんのシンポジウムに参加したことがあるのですが、東京都の計画について説明する山本氏に対して、舌鋒鋭く「鹿島はアキハバラのオタクを殺すつもりか」と詰め寄る森川氏の勢いのすごかったことを覚えています。

 そのオタク論議の中心にいるのが、つくばエクスプレスの始発駅、秋葉原です。秋葉原は私が長く通っている丹青社の本拠地です。私が入社した頃は、駅前にヤッチャバ(野菜市場)があり、その中を歩いて帰社するのが楽しみでした。そのヤッチャバですら遠い昔、その頃には電気街にも活気がありましたが、今や、電気商も少なくなり、パソコンのアキハバラどころかオタクシティと化しています、現時点では。

 しかし、10年続いたオタク文化にも陰りがみえてきています。UDXビルやダイビルができたことで、おしゃれな街になりつつあり、中央通りに限っては、アニメ・フィギュアショップやメイド喫茶などが少なくなりつつあります。次から次と新しくなるビルの多くは、続々と現れるオタクとオタクを見に来る客を目当てにした飲食ビルになりつつあります。その分、オタクショップやPCパーツのジャンクショップは裏通りに引っ越しています。

 この街のすごいところは、この点です。戦前にはデパートが並ぶ繁華街、その後、須田町の電気パーツ商の多くが引っ越してきて電気街を形成し、白物家電が廃れるとパソコン街に鞍替えし、根暗のパソコンオタクが跳梁跋扈して、もっと根暗なアイドルオタク、フィギュアオタク、エッチビデオオタクの街に変貌しました。脱皮するごとに、新しい多くの客を集めてきた街がアキハバラです。いわば街が新陳代謝しているのです。

 今から30年くらい前、当時の新進気鋭の建築家を熱狂させたメタボリズム。27歳で月刊新建築の編集長になった川添登さんが提唱し、黒川紀章さんや菊竹清訓さんなどが考えだした都市・建築運動。新陳代謝建築といわれていました。

 見た目がグロテスク(失礼!)なものが多かったので多くの建築物が壊されています。建築史的には意義のあるものが多いので残念です。)

  建築ではないですが、秋葉原はアキハバラを通り越してAKIHABARAへ新陳代謝しているのです。メタボリズムと共鳴している街なんです。

  アキハバラ=AKIHABARAは、これからどこへ向かうのでしょうか!?いったんオタクに染まった街は簡単に元に戻れないような気がします。そこで森川さんの名言を1つ、ご紹介します。

「オタクは喧嘩しません。ただ、逃げ出すだけです」・・なんか「オタクは死なず、ただ消え去るのみ!」と聞こえませんか?

 

秋葉原ダイビル(左)、UDXビル(右)
1
UDXビル 建築設計: NTT都市開発、NTTファシリティーズ、日総建、鹿島建設 2006年竣工
2
秋葉原ダイビル 建築設計:鹿島建設・日建設計 2005年竣工
3
1●秋葉原ダイビル(左)、UDXビル(右)
2●UDXビル
建築設計: NTT都市開発、NTTファシリティーズ、日総建、鹿島建設
2006年竣工
3●秋葉原ダイビル
建築設計:鹿島建設・日建設計
2005年竣工

ヨドバシカメラ マルチメディアAKIBA 建築設計:東畑建築設計事務所・協立建築設計事務所 2005年竣工
4
ヨドバシカメラ マルチメディアAKIBA 建築設計:東畑建築設計事務所・協立建築設計事務所 2005年竣工
5
4・5●ヨドバシカメラ マルチメディアAKIBA
建築設計:東畑建築設計事務所・協立建築設計事務所
2005年竣工

参考HP
・tansei.netHP
秋葉原再開発情報

・tansei.netHP 新施設情報
「ヴェネチア・ビエンナーレ 第9回国際建築展日本館帰国展」


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