新施設情報

高麗博物館オープン 12月8日
 
 新大久保駅から程近いのビルの9階にできたミニミュージアム。朝日新聞による紹介を読んで行ってみた。
 近年では必ずしも良好とはいえない日朝の関係史を、在日の方々の目を通して展開したミュージアムの展示内容は、幾ばかりかの罪悪感を持っている、多くの日本人にとっては優しい。
 狭い(10坪程度の面積)空間に展示をしているのだが、より大きな施設にすべく、現在も、募金活動を継続しているようだ。
 
 施設があまりにも狭いので最初は気にもしなかったのだが、驚いたことには、金冠や香炉などの展示品は、実物や本物に忠実な複製品だそうである。(複製品は、本物と同じくらいの価値をもつ物もある。今回は特に、韓国国立博物館の協力で製作している)
 それ以上に、展示パネルや朝鮮通信使の人形の造形がうまい。。。しばし、呆然。
 
 展示解説のキャプションやパネルのデザインなどは実に気が利いている。少ないパネルで、どうしても表現したいことだけを簡潔に言い切っている。その分、収蔵品の説明や歴史的背景などは割愛している。
 どうしてこのような解説にしたのか、同博のホームページを帰社した後、あらためて見てみると、秘密がわかったような気がする。
「高麗携帯博物館」という(http://business1.plala.or.jp/kourai/2-3imode.htm) ボタンをクリックしてみると、i-modeで展示解説が出てくる。日本初の携帯電話メールによるミュージアム解説が実現している。
 
 i−mode(や同様な手段)による展示解説という着想は、展示デザイン会社のプランナーなら必ず考えたことがあるはずだ。ネックになるのは、通信料の高さ。現時点では、大型の博物館の展示解説を全て携帯に送って見させた場合は、数千円から万のオーダーの通信費がかかる。これは、専用情報機器を使った場合の、平均500円から1000円以内で貸し出しを受けられるという相場を大きく凌いでいる。
 通信接続会社の通信料の大幅なコストダウンか、パケット方式やPHSによるトランシーバー方式などの導入がなければ、実用にはならないというのが現在の正直な感想だ。
 ただし、今後はわからない。NTTの新しい携帯電話FOMAでは、パケット方式がサポートされているし、DDIポケットではデータ通信料は定額制になってきている。通信料の国際競争も活発になっている。
 ホームページには、「この実験は21世紀型の新しい博物館の提案でもあるのです」と書いてある。そう考えてみれば、将来に期待のできるシステムだ。
 
 さらに読み進んでみると、このホームページには、二人のミュージアムプランナーの実名が表記されている。この方達はプロのミュージアムクリエーターなのだろう。
 私の記憶が正しければ、その中のお一人は、確か日本最大の博物館展事業者にいるプランナーだったはず。
 
 なるほど、こういう体制で運営されている博物館ならば、小さくてもプロの眼がゆき届いた展示になるのだと思う。
 このようなミュージアムが一歩でも実現してよかったと思う。今後、組織をNPOにかえて活動を続けていくようである。このような「草の根市民ミュージアム」がどんな結実を迎えるのか、数年後に大いに期待したい。
 
大久保1丁目の周辺は、今や韓国朝鮮人街になっている。ロスの日本人街・ニュートーキョーも同じような状況だろうが、公用語は韓国語。表示サインはハングルで書かれていて、工事現場からも韓国語が聞こえるくらいである。袖看板上部に「高麗博物館」と書かれている。
入口には「高麗博物館」という表札がない。  展示風景
 朝鮮通信使の行列の人形 本文に出てきた
新羅時代の金冠
右手にあるのが香炉
(国宝に指定された
逸品)
 
高麗博物館(http://business1.plala.or.jp/kourai/)

 

 
「新施設情報」の中の「高麗博物館」を読まれた「11年前から同博 物館の設立基金のための市民運動を続け設計・施工を担当し、運営・ 経営・NPO設立全般にかかわり、さらにi−modeによる博物館 情報の配信など新しい博物館のスタイルを提唱している同館理事の三 輪祐児さん」から、お便りが届きました。
 掲載されたことに感謝の気持ちを込めて!といいながらも、一部、 反論がありました。
 携帯電話の通信料は「割高なのは事実だけれど、(将来的なコスト ダウンも含んで)それをのりこえていこう」という内容です。
以下のホームページを読んで、私も認識を新たにしました。(ヤナギ)
 
***** 以下、お便りの本文 **************************************
 
(前略)
とても嬉しい内容ですので、高麗博物館のHPにも 紹介しました。
以下の内容なので問題ないかご確認ください。
http://business1.plala.or.jp/kourai/800tansei.htm 
さらにお願いがございます。
上記のページに貴記事のi−modeに関する部分を引用し 一部反論したいと思っています。
 
特に「数千円から万のオーダーの通信費がかかる」の部分は 科博や江戸東京博のような大型施設の場合だとわかるのですが、 高麗博物館のような市民レベルだと 「なんだかとっても高いらしいよ」というメッセージが ひとりあるきします。
 
高麗博物館の展示の場合i−mode通信料は 数十円〜数百円のオーダーであることに 注意をうながします。
 
さらに、貴記事にかかれている前提についていくつか異論・反論がある のですがここでは書ききれません。
 
(中略)
 
なおHPに詳しく書いてありますが 3月2日に高麗博物館館長のひとり芝居公演があります。
年度末の繁忙期ではありますが 皆様お誘いあわせのうえ ご来場いただけましたら幸甚に存じます。
 
三輪祐児(高麗博物館)

 

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