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CAMPER
Report 05_Jan.2006

ポップなデザインで支持を集めるスペインのマヨルカ島発の革靴のブランド、CAMPER(カンペール)。スペインのシューズメーカー、コフルーサによるもので、正式な始まりは1975年、マヨルカ島の奥のインカという町の革製品産業から出てきた。起源は1870年代にまでさかのぼる。今もインカにヘッドオフィスを構えている。インカのオフィス兼倉庫にはTHE RECAMPER SHOPというセカンドクオリティーや未入荷品、シーズン外の通常の店舗に無い品を扱うSHOPを併設しており、日本の通常価格に比べると1/5〜半値以下で買える。

THE RECAMPER SHOPサイン
1.THE RECAMPER SHOPサイン
店内の様子
2.店内の様子



1992年に日本上陸、2003年9月には表参道に路面店を構えるなどして、人気が年々増しているカンペール。表参道の日本初のフラッグショップは、スペイン人デザイナーMarti Guixe(マルティ・ギッシュ)と日本の建築会社「とふう」によるもので、『地中海スピリット』を具現化したという店舗デザイン、展示の仕方が話題になった。靴のデザイン自体も年々変化を遂げ、バリエーションも目に見えて増えているが、twinsという右と左がシンメトリーでない、両足の靴をキャンバスに見立てたようなデザインがCAMPERらしさで最も粋な特徴だと思う。(写真3,4)もちろん他に類を見ない独特な靴のデザインが人気の一番の理由だと思うが、広告、ブランディングの仕方も独特で、世界中の若者の心を捉えていると思う。言ってしまえば、ただの靴のブランドなのに何故か、”ガツガツしないでゆっくり行こう”というスローなスタイル、雰囲気、メッセージが伝わってくる。スローライフという言葉が流行ったがその流れに後押しされた感もあると思う。

Don't run, walk(走らず、歩こう)は、スローガンのひとつだ。〜THE WALKING SOCIETY〜という団体名も掲げ、歩く事を奨励している。a little better, never perfect.(ちょっとだけ良く、完璧なんて無い)去年作られた缶バッジより(写真5)。要は全然急いでいない。遅いわけではなくて、敢えてゆっくり歩こう!という空気を作っていると感じる。スピード感のあるNIKE(ナイキ)のjust do it の対極を行く路線だ。そして、靴のメーカーなのにポスターは近景でも遠景でもない中距離の独特な色味の風景写真のようなイメージがよく用いられる。容姿端麗なモデルを起用するわけでなく、街中の人や、日に焼けた普通のおじさん達が仕事中に束の間の休憩をしているようなカメラ目線の姿が、ポスターにしばしば登場する。  
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靴自体のデザインがスゴくポップでキュートでスマートで一番のセールスポイントのはずなのに、大々的に靴を取り上げる事は少ない。それを敢えて避けるかのごとく、広告宣伝ではそのCAMPER流のスタイル、姿勢、考え方、生き方、背景とか雰囲気をより大切にしていると思う。
 

バルセロナにあるCASA CAMPERはそんなCAMPERプロデュースのHOTELだ。(写真6)1泊の値段はシングルの一番小さい部屋で185ユーロと安くはない。やはりCAMPERのスタイルを味わおうという大人のための、贅沢なゆとりの時間を過ごすための空間なんだろう。☆の数での格付けの枠外にあるホテルだと思う。それに相応しい本物の大人になれたらいつか味わってみたい。CASA CAMPERはバルセロナ現代美術館(通称マクバ:MACBA)とランブラス通りを繋ぐ小道にあり、ひっそりとしながらも存在感のある佇まいだ。まわりはスケートボードで遊ぶkidsと彼らによるGRAPHITYで溢れ、HOTELのそばのCAMPER SHOP店内の装飾も落書き調だ。(写真7)


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Food BALLは、カンペールホテルの隣のカフェ(写真8,9)。スローフードと呼ぶべきなのかオーガニック素材のFood BALLメニュー(写真10)が並ぶ。メニューも壁面もCAMPERっぽい大胆な色使い。カウンターには備長炭入りの水が置かれていた(写真11)。全てご飯に具を混ぜて丸くボール状に握ったモノで、おにぎりに似ていると言えば似ている(写真12)。白みそや生姜醤油のディップもオプションで販売していた。確実にヘルシーな和食を意識している。ひとつずつレタスに乗せられていて、食べやすく工夫されているようであるが、おにぎりやお寿司には適わない。ただ何となく新しいスタイルを作り出そうという意気込みにすごく好感が持てる。豆腐と海苔のBALLは美味しかった。本日のスープはミソスープだと言うので注文してみると、味噌汁の味を知っている日本人の口にはとても合わず、残念ながら正直まずかった。キャロットスープは美味しかった。店内の座席は階段状になっている。スタジアムの雰囲気と和の雰囲気を混ぜた感じだ。座席に設置された照明が柔らかい印象を作っていた。(写真13,14)

 
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マヨルカ島のインカにCAMPERの工場があると聞いて工場見学が出来ないかと楽しみにしていたのだが、インカに工場は無かった。ユニホームをはじめ、従業員にも働きやすいような粋で気の利いた配慮がされていると聞いたことがある。確かめたかったが、残念ながらそれはまたの機会になりそうだ。camper.com



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