tansei.net
季刊誌 tansei.net新施設情報近代建築海外情報感動マーケティング更新履歴

HOME > tansei.net23号 > [特集]街づくり型商業施設事例
tansei.net report 特集

フェスティバルシティ アウガ

青森市中心市街地再活性化の拠点として
開設された複合施設ビル

 JR青森駅から徒歩1分、駅前広場から東に延びる「新町商店街」沿いに建つ地上9階地下1階建の複合施設ビル「フェスティバルシティ アウガ」は、中心市街地の再活性化を図る拠点施設として2001年1月26日にオープンした。
 アウガは、青森市などが出資する青森駅前再開発ビル(株)が管理運営する「テナントビル」部分と、市が管理運営する「公共施設」部分で構成されている。
 地下1階〜地上4階までの「テナントビル」部分のうち地下1階は、再開発前の地権者など87店舗が“昔ながらの市場の活気”を再現する「新鮮市場」で、夏などは大勢の観光客で賑わっている。
 また、地上1〜4階は、ヤング層をターゲットにした『ファッションビル』で、青森で“流行を感じることができる”スポットとして人気を集めている。
 さらに、5〜9階は、青森市が、推進するコンパクトシティ政策の一環として「男女共同参画プラザ」(5、6階)と「市民図書館」(6〜9階)を開設している。

 青森市における中心市街地活性化の取組みは、新町商店街振興組合が街路整備を計画し、青森市が都市計画マスタープランの中で「コンパクトシティ構想」を打ち出した1991年が、その端緒といえ、すでに15年の歴史を有する。
  そして、98年に策定された青森市街地再活性化基本計画の中で、市と商工会議所が、安心して歩ける「みち」や「広場」と、それを取り囲む低層・低賃料の新しい商界隈を目指す「パサージュ(路地)構想」を提示。
  00年2月には、パサージュ構想実現のため、新町通りに面した旧自治会館跡地を市が取得し、将来、中心市街地で商売を始めようという意欲のある人を支援するための商業ベンチャー事業を実施する拠点として「パサージュ広場」を同年9月にオープンした。

 青森市の中心市街地活性化拠点の第一号として開設された「パサージュ広場」の最大の特徴は、その運営に商業者20人と商店街振興組合など4団体の出資により設立された「(有)PMO(パサージュ・マネジメント・オフィス」があたる『公設民営』で行われていることである。

 これは「パサージュ構想を検討していくなかで『新しい商業者を支援するノウハウを行政は持っておらず民間主導で行なうべき』という提言がなされた」((有)PMO 代表取締役社長 加藤博氏)ことによる。

 中心市街地活性化に向けた拠点整備の取組みとしては、さらに、1階に商業施設、2〜4階に医療・福祉関連施設、5〜17階にシニア対応型分譲マンションが入る「ミッドライフタワー」が青森駅前に今年1月完成した。同施設はコンパクトシティの主要構成要素の『まちなか居住』を実現するものである。

 年間約550万人が訪れるアウガは、こうした中心市街地活性化の『シンボル』的存在といえる。11年に東北新幹線が新青森駅まで延伸されると青森市への観光客の増大が期待される。そうしたなか、「アウガ」出店者会会長を務める加藤氏は「地域の人が毎日来る施設でないと観光客は来ない」とし、「観光客を視点にした施設」ではなく、「より地域に密着した施設」づくりの重要性を強調する。

施設名の「AUGA(アウガ)」は、Attraction(引きつける力)、Upbeat(上昇、陽気)、Gusto(心からの喜び)、Amusement(娯楽、楽しみ)から命名。後方に建つ高層ビルが「ミッドライフタワー」 1階入口。左の階段は「新鮮市場」に直結
左●施設名の「AUGA(アウガ)」は、Attraction(引きつける力)、Upbeat(上昇、陽気)、Gusto(心からの喜び)、Amusement(娯楽、楽しみ)から命名。後方に建つ高層ビルが「ミッドライフタワー」
右●1階入口。左の階段は「新鮮市場」に直結

“市場の活気”が溢れる地下1階「新鮮市場」には“あおもりの旬”を提供する87店舗が軒を連ねる “市場の活気”が溢れる地下1階「新鮮市場」には“あおもりの旬”を提供する87店舗が軒を連ねる
“市場の活気”が溢れる地下1階「新鮮市場」には“あおもりの旬”を提供する87店舗が軒を連ねる

1階入口の正面にインフォメーションを設置 1〜4階のショッピングゾーンには最新のファッションを伝えるショップが展開 1〜4階のショッピングゾーンには最新のファッションを伝えるショップが展開
左●1階入口の正面にインフォメーションを設置
中・右●1〜4階のショッピングゾーンには最新のファッションを伝えるショップが展開

4階に設けられた青森市情報プラザ「アイ・プラザ」には80台のパソコンが設置され、インターネットをはじめ、自由にパソコンを活用できる 5〜8階には男女共同参画プラザや市民図書館など青森市の公共施設が入る 青森市中心市街地再活性化の第1弾として開設された「パサージュ広場」
左●4階に設けられた青森市情報プラザ「アイ・プラザ」には80台のパソコンが設置され、インターネットをはじめ、自由にパソコンを活用できる
中●5〜8階には男女共同参画プラザや市民図書館など青森市の公共施設が入る
右●青森市中心市街地再活性化の第1弾として開設された「パサージュ広場」

 
所在地 青森県青森市新町1-3-7
オープン 2001年1月26日
事業主体 青森駅前再開発ビル(株)、青森市
建物規模 地上9階地下1階建
延床面積 54,505m2
店舗面積 16,194m2
施設構成 地下1階:新鮮市場・レストラン、1〜4階:ショッピングゾーン、5〜6階:青森市男女共同参画プラザ、6〜9階:青森市民図書館、2〜8階:アウガ駐車場(522台)
営業時間 新鮮市場5:00〜18:30、レストラン10:00〜21:00、ショッピングゾーン10:00〜21:00、青森市男女共同参画プラザ9:00〜22:00、青森市民図書館10:00〜21:00、アウガ駐車場(5:00〜23:00)
[URL] http://www.auga.co.jp

茅ヶ崎ラスカ

『くらしてよかった湘南。』
をコンセプトとする地域に密着した駅ビル

 1985年の開業以来、茅ヶ崎の駅ビルとして親しまれてきた「茅ヶ崎ルミネ」が2006年3月1日から愛称名を「茅ヶ崎ラスカ」に変えて新たなスタートを切った。

 今回の愛称名の変更は、JR東日本が進める駅ビル事業の統合・再編成の一環として、茅ヶ崎、平塚、熱海の各駅ビル事業会社が05年4月1日に統合され湘南ステーションビル(株)となったことに伴い、愛称名を平塚駅ビルが使用していた「ラスカ」に統一したものである。

 湘南ステーションビルでは、05年6月25日にオープンした「小田原ラスカ」を加えた4つの駅ビルを湘南エリアの駅ビルとして、『くらしてよかった湘南。』をコンセプトに掲げ、地域に密着した運営に力を注いでいる。

 「湘南エリアの駅ビルの運営が一元化されたのを機に、文化活動や環境活動、CS活動など、各館がそれぞれに取り組んできた活動を、今後は水平展開していこうと考えています」(湘南ステーションビル(株) 取締役 内藤和明氏)。

 茅ヶ崎ラスカでは、環境にやさしいSCとして、社内に環境委員会を設け、照明用・空調用電気量やガス使用量の削減、廃棄物再生利用等の実施率の向上など、環境問題への取組みに力を入れるとともに、茅ヶ崎駅周辺の美化活動にも社員が参加するなど、地域と一体となって取組みを進めている。

 地元に根付いた活動としては、03年から茅ヶ崎市で取り組んでいる「アロハで茅ヶ崎スロースピリット」をテーマにした「茅ヶ崎アロハ」事業に、発足当初より積極的に社員を参画させ地元への情報発信等、その展開に力を注いでいる。この活動は、夏の間「アロハフライデー」として毎週金曜日、市役所や市議会、商工会議所、各金融機関等ではアロハシャツを着て勤務するとともに、アロハを着て小売店や飲食店に行くとサービス特典を受けられるものである。茅ヶ崎ラスカ社員も7月、8月は毎日アロハシャツを着用し、「アロハを着て茅ヶ崎ラスカでお買い物をしよう!」をキャッチフレーズにサービス特典やアロハイベントなどを実施するなど、地元に密着した商業活動を展開している。
04年9月の2〜5階のリニューアルオープンから2年を経過したが、こうした茅ヶ崎ラスカの地道な取組みがお客様に支持され、売上高は堅調に推移している。

 また、平塚ラスカで以前から行っているチャリティコンサートを茅ヶ崎ラスカでも今年4月19日に茅ヶ崎市民文化会館で開催するなど、「地域と共生を図る取組みを積極的に展開していきたい」(湘南ステーションビル(株) 茅ヶ崎店 店長 佐藤公夫氏)考えである。

JR茅ヶ崎駅北口に立地。地上1〜6階の6フロアで展開 2004年9月17日に2〜5階をリニューアルオープン(写真は3階) ミセス向けのフロアだった2階は『クオリティマーケット』をコンセプトに、高質スーパーやドラッグストアなど生活に密着したショップを集積
左●JR茅ヶ崎駅北口に立地。地上1〜6階の6フロアで展開
中●2004年9月17日に2〜5階をリニューアルオープン(写真は3階)
右●ミセス向けのフロアだった2階は『クオリティマーケット』をコンセプトに、高質スーパーやドラッグストアなど生活に密着したショップを集積

リニューアルオープンにあたり5階の書店とビデオ・CDショップの営業時間を22時まで延長。これにより会社帰りの男性客が増加 3階駅連絡口。04年のリニューアルでエントランス前の柱も電飾円柱に一新 駅から地上への階段への中間に設けられた2階入口。階段からの動線を入りやすく拡張するとともにATMを設けるなど利便性を向上
左●リニューアルオープンにあたり5階の書店とビデオ・CDショップの営業時間を22時まで延長。これにより会社帰りの男性客が増加
中●3階駅連絡口。04年のリニューアルでエントランス前の柱も電飾円柱に一新
右●駅から地上への階段への中間に設けられた2階入口。階段からの動線を入りやすく拡張するとともにATMを設けるなど利便性を向上


2002年10月17日に先行リニューアルオープンした1階食料品フロア「フードミュージアム」 社員は全員アロハシャツを着用し「茅ヶ崎アロハ」を盛り上げている 駅長をはじめJR茅ヶ崎駅のスタッフも参加した駅前の美化活動
左●2002年10月17日に先行リニューアルオープンした1階食料品フロア「フードミュージアム」
中●社員は全員アロハシャツを着用し「茅ヶ崎アロハ」を盛り上げている
右●駅長をはじめJR茅ヶ崎駅のスタッフも参加した駅前の美化活動

 
所在地 神奈川県茅ヶ崎市元町1-1
オープン 1985年4月19日
事業主体 湘南ステーションビル(株)
建物規模 地上6階建
店舗面積 6,788m2
営業時間 ショッピング10:00〜20:30(2階および5階書籍・CDは22:00まで)、レストラン11:00〜22:00 ※一部店舗で営業時間が異なる
URL http://www.lusca.co.jp/chigasaki/index.html

← back


このページに掲載の内容、写真などの転用をお断りします。
copyright 2006 tanseisha.co.,ltd.
all right reserved.