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![]() 地方自治体が設置している博物館や展示施設でいま、「指定管理者制度」の導入が進んでいます。同制度は、地方自治体が「住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するため」に設けている文化施設や体育施設、公園などの『公の施設』の管理について「多様化する住民ニーズにより効果的、効率的に対応するため、民間の能力を活用しつつ、住民のサービスの向上を図るとともに、経費の節減等を図ること」を目的としたもので、『官から民へ』という構造改革路線に基づき、2003年6月の地方自治法改正により創設されました。本特集では、(株)丹青社の「指定管理者制度」に対する基本的姿勢と取組みの現状についてご紹介します。 横浜人形の家 『国際集客都市・横浜』に相応しい魅力的な観光文化施設にリニューアル 世界各国の民族人形と全国の郷土人形を収蔵・展示する人形のミュージアム「横浜人形の家」が2006年4月22日にリニューアルオープンした。約1年にわたるリニューアル後の同ミュージアムは、『横浜発・世界の人形ふれあいクルーズ』をコンセプトに「いつ来ても楽しく、何回来ても、その都度新たな発見ができる施設」として展開していく。 常設展示は、2階の展示室入口を入ったところに、幕末の開港以降の横浜が国際化していく経緯と友情人形を巡るエピソードを紹介する「ノスタルジー・ハーバー」を配置。展示の導入として『国際集客都市・横浜』と人形の関わりを象徴的に表現する。 続く「ワールドフェスティバル」では、日本の郷土人形を含めた世界140か国の民族人形を一堂に展示し、文化の多様性を紹介。2階から階段を経て3階に至る「ドール・メモリー」では、人形と過ごしたさまざまな思い出を、年代をさかのぼる形で印象的に表していく。 3階展示室には、西洋および日本の芸術性が高い人形や創作人形のコレクションをじっくりと観賞できる「コレクションモール」、人形の製作工程や職人の技を映像を見てふれることができる「人形ふれあいアトリエ」を配している。 また、2階に多目的室、3階に企画展示室、4階に劇場を設置するとともに、おもちゃコレクターとして世界的に著名な北原照久氏をプロデューサーに招聘。これらの施設を使って「大人から子どもまで幅広いお客様が楽しめる企画展示やイベントを開催し、『横浜人形の家』を横浜を代表する国際観光文化施設として魅力ある施設にしていきたい」(北原氏)考えである。 さらに、今回のリニューアルでは、山下公園通り側に、歩道から直接上がれる外階段や4階までの直通エレベーター、1階のミュージアムショップ「Doll&Toy」やカフェ「シーズガーデン宝塚」を新設するなど、周辺の観光文化施設等との回遊性の向上にも力が注がれている。 ※「横浜人形の家」は、「一括総合委託方式」を導入しており、厳密には「指定管理者制度」を採用しておりません(参照)
インタビュー
横浜人形の家プロデューサー/
「横浜人形の家」は、世界各国から集めた人形を収蔵・展示する人形の専門ミュージアムとして20年前に誕生しましたが、約1年間のリニューアルを経て“いつ来ても楽しく、何回来ても、その都度新たな発見ができる”施設に生まれ変わりました。 ミュージアムをはじめとする文化施設は“平和の象徴”です。「横浜人形の家」は『国際交流集客都市・横浜』を代表する国際観光文化施設として、民間ならではの多彩な事業展開を図り、大人から子どもまで幅広いお客様が楽しめる企画展示やイベントを開催していき、来館されるお客様が“ときめき”を感じるような、魅力ある施設にしていきたいと思います。 私は、集客施設が成功する最大の要素は“ときめき”だと考えています。つまり「来て」「見て」「学んで」「癒されて」「楽しんで」「感動する」ことです。 「横浜人形の家」では、リニューアル後の第一回企画展として「驚異のセルロイド展」を開催しましたが、ある日、数え切れないほどのセルロイド人形を展示しているディスプレイの前で、高校生くらいの女の子が泣いていました。そこで理由を聞くと「みんなが私を見ていてくれる」という答えでした。つまり、人形の暖かい視線を感じて、感極まって涙を流していたのです。よく「人形に見られているようで怖い」と言う人がいらっしゃいますが、それはその人形の展示の仕方に「愛」がないからです。展示は「愛」です。「愛」があれば、誰も「怖い」とは思いません。 そして、人は「感動する」と「誰かに話したくなる」ものです。集客施設は、一度お越しになられたお客様が友人や知人に「良かったよ」「面白かったよ」と話をする。そして、次の企画がスタートするときに「また何か違う企画をやるようだ」「それなら、それも見に行こうかな」という繰り返しで、私はプロデューサーとして、「横浜人形の家」に、そういう新しい風を吹き込むようなプロデュースをしていきたいと考えています。 ミュージアムなどの文化施設は、それがどれだけ立派な建物で、そこにどれだけ優れたコレクションがあったとしても、そこで働いている人の「良い気」がなければ「人」は来ません。「元気」は「気の元」であり、「病気」は「気の病」です。「人形の家」のスタッフには「これだけの施設を任された」という誇りと自信を持って、「良い気」「やる気」をもってお客様に接してもらいたい。 そして視線を常にお客様の方向に向け、「お客様にとって良い」と思ったことは、すぐに取り掛かる。「すぐにやる」ことができるフットワークの軽さをもっているのが「民」の良さです。 マリンタワーや氷川丸、中華街、元町商店街など、横浜を代表するスポットを周囲に控える絶好のロケーションにあって、絶対に失敗は許されません。船の用語で「ベストクルー」という言葉がありますが、共同事業体の3社が「ベストクルー」として同じ方向を向いて、最大限の努力を図り、「横浜人形の家」を、来館されたお客様に“ときめき”を提供できる施設としていかなければなりません。 本年6月からは館長として、俳優でありながら、有名なコレクターでもある石坂浩二さんを迎えます。是非、皆さんお越しください。 データ 2006年4月
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