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デザインで勝負!攻め上るアミューズメント企業!!

ゲームセンターやボーリング場、インターネットカフェ、カラオケなどのアミューズメント企業はこれまで、店舗づくりにおいてデザインを、あまり重視してはきませんでした。
内装に凝るよりも、人気機種を多く揃え、安く提供すれば、お客様は来てくれるというのが、この業界の神話でした。
しかし、今は“デザイン重視の時代”です。ショップデザインは環境であり、環境重視のアミューズメント企業が増えてきました。デザインを武器にして、女性客やファミリー客、そして”オシャレでかっこいいお客様“を開拓しているアミューズメント企業3社を取り上げました。

ラウンドワン スタジアム 朝霞店

ボウリング、アミューズメント、カラオケに時間料金制スポーツ&レジャーを複合

  (株)ラウンドワンは2006年3月11日、埼玉県朝霞市に大型複合アミューズメント施設「ラウンドワン スタジアム 朝霞店」をオープンした。
 ラウンドワン スタジアム 朝霞店は、地上5階建の建物の1階から屋上までの6フロアで構成。1階に「カラオケルーム」を配すほか、最新のゲーム機を豊富に揃えた「アミューズメントフロア」を1〜2階に展開。3階はボウリングフロアで、4階から屋上は、約40種類のスポーツ・レジャーアイテムを時間料金制で利用できるスポーツ&レジャービュッフェ「スポッチャ」となっている。
  オープン初日の11日には開店を待つ人で長い列ができた
オープン初日の11日には開店を待つ人で長い列ができた
 4、5階には、インラインスケートとローラースケートの両方が楽しめるスケートコート(ポケバイのコースとしても使用)やバーチャルゴルフなどの「アクティブスポーツ」をはじめ、3分の2サイズのミニボウリングなどの「キッズ」、最新のマッサージ機を備えた「リラックス」など、インドアの各種レジャーアイテムを配備。
 また屋上には、フットサルや3on3、テニス、バドミントン&バレー、キャッチボール&フリスビーといった各種コートのほか、バッティングやピッチング、ゴルフ打放しやパットゴルフ、アーチェリーなど、アウトドアの各種スポーツアイテムを、バリエーション豊かにそろえている。
 ラウンドワンは創業以来、ボウリング、アミューズメント、カラオケ等を併設した複合型の施設を全国に出店してきたが、京都市伏見区に04年7月にオープンした「ラウンドワン スタジアム 京都伏見店」からは、スポッチャを複合した「スタジアム店舗」を出店の基本フォーマットに設定しており、06年3月期に出店した11店舗は、すべてスタジアム店舗となっている。06年3月末現在の展開店舗数は58店舗で、うち16店舗がスタジアム店舗である。
 1997年8月に大証2部で株式公開した同社は、99年9月には東証・大証1部に上場を果たしており、メーカー系ではない専業オペレーターとしては数少ない1部上場企業である。そうした信用力を背景に同社は、07年3月期以降、毎期14店舗の出店を予定しており、09年3月期中での100店舗達成を見込んでいる。

国道254号線(川越街道)沿線のロードサイド立地に誕生した16番目のスタジアム店舗 エントランスを入ると来館者は、エスカレータでプライズゲーム機やボウリングフロントが配された2階に誘導される
左●国道254号線(川越街道)沿線のロードサイド立地に誕生した16番目のスタジアム店舗
中●エントランスを入ると来館者は、エスカレータでプライズゲーム機やボウリングフロントが配された2階に誘導される
右● アミューズメントフロアは豊富な種類のゲーム機を揃え日本最大級で展開
 
国道254号線(川越街道)沿線のロードサイド立地に誕生した16番目のスタジアム店舗 エントランスを入ると来館者は、エスカレータでプライズゲーム機やボウリングフロントが配された2階に誘導される
左●スポッチャの入口は5階に配置
中・右● ラウンドワンの「原点」であるローラースケートをはじめ、スポッチャには多彩なレジャー・スポーツメニューを集積

国道254号線(川越街道)沿線のロードサイド立地に誕生した16番目のスタジアム店舗 エントランスを入ると来館者は、エスカレータでプライズゲーム機やボウリングフロントが配された2階に誘導される
左●38レーンを擁すボウリングは、映画館のような迫力映像と音楽が楽しめる「スクリーンレーン」などエンターテインメント性あふれる演出を満載
中・右●屋上ではテニスコートやフットサルコートなどの各種コートをはじめ「青空の下で本気でスポーツを楽しめる」メニューを配置

カラオケルームは27室を設置。ライブハウスさながらのステージを設けた「ステージルーム」や最新マッサージシートを備えた「マッサージルーム」など多様なニーズに対応

 


杉野氏インタビュー

(株)ラウンドワン 代表取締役社長/
杉野 公彦

[聞き手](株)丹青社 関西支店 デザイン部 部長
瀬尾 友一

アミューズメントのように付加価値を
提供していく業種は、常に新しい
アクションを起こしていかなければならない


 ─杉野社長は1961年生まれで、アミューズメント業界でも積極的に事業を展開されている若手経営者という印象があるんですが、お父様が始められたローラースケート場を手伝われたのが、この業界に関わるきっかけになったんですか。

杉野 もともと家業は紡績業ですが、私が大学1回生だった80年12月に、父が杉野興産(株)という会社を設立して大阪府泉大津市にローラースケート場をオープンしました。私も大学に通う傍ら、いわばリンクだけのスケート場だったので、バイト感覚でその手伝いをしていましたが、客層は小学生を中心とした層に限られ、平日はほとんどお客様が来ません。そのため、2回目の正月が終わったら閉鎖しようということになったのですが、私も学生なりに、どうしたら平日に集客できるかを調べ、ボウリング場やゲームセンターを複合させ、大学生が講義がないときに来るような施設にすることを父に提案しました。父は、さらなる投資については反対でしたが、私の熱意に最後は折れて、82年7月に中古のレーンとゲームをリンクに併設し、私が取締役として施設の運営を引き継ぎました。ですから、複合アミューズメント施設というラウンドワンの原型は、その当時からあったわけです。

─そのアミューズメント業界ですが、団塊の世代が定年を迎えるなど“元気な60代”が増える一方で、少子化が進行して「人口減少時代」を迎えるといった少子高齢化を背景に業界再編の動きが急速に進んでいるようですが、この現状についてどのようにご覧になってはりますか。

杉野 アミューズメント施設は、何もしないでいると、顧客の年代別構成比率は高齢化し衰退していきます。たとえば、いま50歳以上のシェアが5%だとして、そのまま放っていると、20年後は間違いなく3割を超えるわけで、必然的に高齢化の施設になってしまいます。食や住のような日常生活に不可欠なものではなく、アミューズメントのように付加価値を売っていく業種については、常に新しいエッセンスを採り入れて、次の世代、次の世代を取り込んでいくアクションを起こさなければなりません。

─そうしたなか、貴社はスポーツを切り口にした時間料金制アミューズメント施設「スポッチャ」など、時代のニーズにあった新業態開発に積極的に取り組んではりますね。

杉野 スポッチャの最大の要素はファミリーを取り込むことができるということです。少子高齢化の最も効果的な対策は「卒業させない」ことで、デートで来たカップルが、結婚したら夫婦連れで、子供が生まれたら家族連れで来られるような環境づくりを行うことが大切です。スポッチャは、アクティブスポーツからキッズアミューズメント、リラクセーションまでが揃っているので、来られない時期というのは、それこそお母さんのお腹が大きい1年間だけです。そういう環境を提供していくことが、一番の少子高齢化対策だと思います。

─そういう意味でスポッチャはすごく大きな意味があると思いますが、スポッチャの構想を初めてお聞きした時、ローラースケート場を核に据え、施設の大型化も含めびっくりした記憶があります。ローラースケート場の復活構想というのは、やはり杉野社長のロマンというところでしょうか。

杉野 ローラースケート場を父が始めた、そのDNAというのがあるわけで、また、そこでお客さんが来るのを待っていたということが、自分自身の商売の原点としてあるわけです。それにローラースケートというのは、やってみるとすごく面白いスポーツですが、アスファルトの上でやって、転んだら骨折することもある。それを安全にできる環境というのは、私はやはりキラーコンテンツだと思います。

─施設のオペレーションデザインについては、どのようなお考えですか。

杉野 ゴージャスさというのは不要だと思います。アミューズメント施設というのは、1回来て感動させればいいというものではなく、10回、20回と来ていただかないと成り立たないビジネスなので、20回見てもギリギリで格好いいと言ってもらえるようなデザインが大切だと思います。

─最後に杉野社長の夢を聞かせてください。

杉野 レジャー業界のナンバーワンというのは、やはりディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドさんで、そこに追いつき、追い越すのが夢ですね。すべての部分で追い抜こうなんていうのは無理でしょうが、たとえば来場者数などは客単価が違うので、当社のほうが有利なわけですから、これについては今期中には達成したいと思います。
 それから、より品質の高いスポーツレジャーを、より多くのお客様に提供していきたいと考えています。

─どの世代にも、気軽に色々なスポーツを楽しめる場所が増えると良いですね。本日は、お忙しいところ誠にありがとうございました。

国道254号線(川越街道)沿線のロードサイド立地に誕生した16番目のスタジアム店舗 エントランスを入ると来館者は、エスカレータでプライズゲーム機やボウリングフロントが配された2階に誘導される
大阪・心斎橋筋に2003年12月オープンした「ラウンドワン北心斎橋店」は、時間料金制レジャー施設「レジャスタ」を複合し、同社の時間料金制ゾーン複合施設の先駆けとなった(撮影:SS企画)

データ 2006年4月
[所在地] 埼玉県朝霞市膝折町2-16-10
[オープン] 2006年3月11日
[事業主体] (株)ラウンドワン
[規模] 地上5階建
[駐車場] 450台
[営業時間] 月〜金曜日・祝前日10:00〜翌6:00
土曜日9:00〜翌6:00
日祝日8:00〜翌6:00
[休業日] 年中無休

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