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■昨年7月、感動マーケティング第21回「小が大に勝つ感動ハンバーガー店“ラッキーピエロ”」で取り上げた函館のラッキーピエロについては、その後予想外の大きな反響があった。日経トレンディでは行列ができる店として紹介され、他の専門誌でも取材が殺到した。最近、念願のオーナー社長と直接お会いできる機会があり、事業哲学をじっくりと聴かせて頂いた。その日以来さらにラッキーピエロへの恋慕は募り、先日初冬の函館を妻と訪れた。函館で観光客が集まるスポット元町ベイエリアには、ラッキーピエロ・ベイエリア本店がある。倉庫街を歩いているとあちらこちらでラッキーピエロのハンバーガーを頬張る光景があり、店内に入ればオーダー待ち、空席待ちの人で溢れている。年間30万個の人気ナンバー1である「チャイニーズチキンバーガー(\315)」を食したが、感動の味はさらに進化しているようだった。ベルを鳴らしながらテーブルに運ばれたのが、一日20個限定のTHEフトッチョバーガー(\780)。注文したカップルは周囲の注目を浴びながらも嬉しそうな笑みがこぼれ、皆が感動のハンバーガーとの出会いを楽しんでいる様子であった。
■翌日は社長が是非見て欲しいと言われた本通店を訪れた。店内は迫力あるアールヌーボー風のインテリアで、店ごとに雰囲気が違う遊びの空間づくりもラッキーピエロの特徴である。ここでは、一日20食限定の「焼きミートスパゲティ(\750)」、妻は人気ナンバー2の「くじら味噌カツバーガー(\380)」を注文した。キャッチフレーズに目をやると、「うまい門には福来たる。福笑い、福旨い」と記されており、まさに幸せな気分になることができた。この本通店は郊外住宅立地にあり、ベイエリア本店と違い客層は観光客ではなく100%地元客で、昼食時になると老若男女、グループ、カップル、一人客と様々な客層で満席になった。
■さて、ラッキーピエロは函館及びその周辺に限定した13店舗の展開であり、その事業成立性に驚くばかりである。函館は一年間で4000人弱も減少している人口29万人の地方都市であり、けして集中出店して成立する大商圏ではないと思える。また、外食産業全般は人口減、少子化の影響を受け、2006年の市場規模は24兆3千億円と9年連続減少している。その逆風下にあっても、何故、多くの地元のリピーター客に支えられているのだろうか。それは明確な理念(ビジョン)が示され、それを社員だけでなく、顧客も共鳴しているからではないだろうか。体に優しい安心・安全の食材、北海道産にこだわる地産地食だけでなく、北海道ゼロ・エミ大賞を受賞した徹底した環境対策や、中高齢者が積極的に活躍できる就労づくりなど、理念から店づくりに一つのぶれも無いことが最大の強味なのであろう。コンビニやチェーン店でのファーストフード、ファミリーレストランの儀礼的なサービスに嫌悪感を覚える現在、ラッキーピエロにはリピーターからサポーターに進化した顧客同志の絆がつくられている。
■感動マーケティング視点⇒1.感動的なその地域ならではの食体験が、観光資源、交流装置となり、経済効果を伴った活性化に繋がるケースが増えてきた。(香川の讃岐うどん、佐世保バーガー、八戸のせんべい汁等)
2.効率重視や表面的な新奇さではなく、時代を超えて人の心を掴む理念づくりが経営者に求められている。

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1●元町ベイエリアでハンバーガーを食べる人達
2●ラッキーピエロ・ベイエリア本店の外観
3●店内にある盲導犬育成募金箱。オーナーの講演料はすべてここに寄付される |

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4●名物のTHEフトッチョバーガーはかなりのボリューム
5●本通り店の個性的な外観
6●ブルーの色調にアールヌーボー風の装飾が大胆に展開されている |

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7●奥がくじら味噌カツバーガー、手前が焼きミートスパゲッティ
8●スタッフ紹介ポスターに第2の青春を楽しむ姿があった |
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