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2006年11月15日
丹青社 SCマーケティング研究所
所長 松本 大地 |
■11月3日より、イタリア、ドイツ、フランスの3カ国、都市ではミラノ、ヴェネチア、フランクフルト、ケルン、デュッセルドルフ、ベルリン、ライプチヒ、パリの8都市を訪れた。今回は現在携わっている大型駅改装プロジェクトにおける調査が目的であった。その他、周辺の大型商業施設、百貨店、専門店、商店街の視覚実態調査を行い、自分自身のテーマである「人と街と商いの新しい関係性」を深化させることができたのは大きな収穫であった。
■まずはヨーロッパの鉄道から感じたのは、ただ移動のために人を運ぶためだけにあるのではなく、何よりも美しく運ぶことが求められていることであった。パリの駅名はパリからの行き先を名前にしているところが多い。パリから北の方向に行くのは北駅、東は東駅、南東部に位置し食通の街として知られているリヨン市に向かうのはパリ・リヨン駅。1900年万国博覧会に建てられたパリ・リヨン駅舎は、大きな時計台とベル・エポックのデザインを随所に残した美人の建物。駅構内には南仏の絵や、ヤシの仲間のシュロの大木がそびえ、20世紀初頭に上流階級の乗客が利用した豪華寝台列車「ル・トラン・ブルー」の名前そのままのレストランがある。このル・トラン・ブルーは重要文化財になっており、旅に思いを馳せるには格好のスペースだ。6ユーロのカプチーノはかなりの美しい感動体験価値を創ってくれた。
■近代的な側面で美しさを感じたのはドイツ・ベルリン駅から1時間15分のライプチヒ駅である。人口50万のこの街は、古くから東西貿易拠点や見本市で発展した商業都市。旧市街地には味わいのある商店や多くのパサージュが連なり、教会や広場、大学、博物館等と上手く共生している。街の玄関口であるライプチヒ駅は駅構内に駅ビルではなく、ショッピングセンターを美しく導入した。確かに商業業態としての駅ビルは日本が圧倒的にリードしているが、ディストネーション型のショッピングセンターを成立させたのは世界ではライプチヒだけではないだろうか。ヨーロッパの他の駅が機能充足のキヨスク型が殆んどなのに対し、テナント構成、オペレーションレベル、統一されたデザインなど目を見張るばかりであり、「駅でショッピングを楽しもう」をスローガンにしていた。
ライプチヒ駅商業施設の館内図(PDF)
■その他、ベルリン・レールター駅は今年の5月28日に開業したEUのハブ駅。最新の国際空港のような機能を備え、商業、オフィス、ホテルの複合大型施設として話題を呼んでいる。さて、今回の視察テーマである「人と街と商いの新しい関係性」は、後日まとめた資料を作成する予定にしている。特に、中心市街地における駅と街の関係、人と人が集う関係、商いの活動が街を潤す関係など、エポックとなる感動体験の日々であった。次回は「ヨーロッパの街角からの感動体験」を綴っていきたい。
■感動マーケティング視点⇒1.インターネットで情報はたやすく入手できるが、自分自身で実際に感じた経験や感動がなければ説得力に乏しい。ときには異文化から越境する発想も必要になる 2.駅商業は効率も要求されるが、駅は出会いや別れ、旅情や夢を育む大切な場所でもあり、感動マーケティングに繋げると市場が膨らむ。

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1●大きな時計台がシンボルのリヨン駅。優美なベル・エポックの装飾。
2●終着駅リヨンを髣髴させるロシュの植栽とル・トラン・ブルーのファサード。
3●映画ニキータの場面にも登場したル・トラン・ブルーは最高級のレストラン。 |

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4●外観は変えずに、内部を近代的に改装したライプチヒ駅。
5●ホーム階から下3層がショッピング・ゾーン。
6●目的性の高いファッションや宝飾品などの店舗もミックスされている。 |

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7●インフォメーション、館内案内、カートも充実し、一体管理が伺える。
8●SCのように全体をシーズン・ディスプレイしている。
9●写真に納まらない大きさのベルリン・レールター駅。 |
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