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2006年9月1日
丹青社 SCマーケティング研究所
所長 松本 大地 |
■誕生日おめでとう!と声を掛けてもらうより、生み育ててくれた親に「育ててくれてありがとう」と言うのが誕生日の大切なことと思う。このところ信じられない肉親同士での悲惨な事件が連日報道され、とてもとても心が痛む。GNP世界2位の経済先進国でありながら、心の貧困は治まらない精神後進国である。家庭から生まれる社会生活における躾や絆は、一体どうして崩れてしまったのか。そこには身近な相手を思いやる家族愛や隣人愛が希薄になったからではないだろうか。
■夏の終わりに都会で二つの感動的な家族愛を観た。一つは、高円寺阿波おどり。今夏50周年の記念すべき機会に関係者よりご招待を頂き、ファッションデザイナー山本寛斎さんとご一緒の席で観賞した。高円寺阿波おどり連協会26連に加え、一般参加連や本場徳島よりの参加が57と壮大なスケールであった。昨年度の観客数は120万人と、東京三大祭り(原宿よさこい、浅草サンバカーニバル)では最大の集客数で、50周年の今年度はさらに盛り上がったようだ。二つ目は、ニッケコルトンプラザの盆踊りである。平成元年、日本毛織の工場跡地が大型のショッピングセンターとなって以来、18年間続けている夏の行事。今ではすっかり地域の風物詩となっている。人間関係が薄いイメージが先行する大都市での感動体験に、多くの希望のきらめきを見つけることができた。
■高円寺の阿波おどりは商店振興策として始まったが、今では世代を超えた街づくりというよりも、人々の心を繋ぐ契りづくりになっているように映った。この日の踊りのために家族が、隣人が、仲間が、志しを一つに修練を重ね、その姿に観客も惜しみない掛け声と拍手を送りあう。特に、3世代でのそれぞれが担う役割、子供の健気さ、老獪な踊りと表情のベテランの味、技を磨いた音曲と舞踏からは正調派も新興派もそれぞれ見応えがある。
さて、市川市にあるニッケコルトンプラザでは、盆踊りのこの日を待ち焦がれた家族が続々と広場に集まり、多数の飲食テナントの露店が夏祭りを盛り立てる。地元の太鼓連の連打が終わると、いよいよ盆踊りが始まる。中央舞台を中心に、浴衣を着た老若男女が東京音頭からアンパンマン踊りまでを温かい雰囲気の中で踊るが、驚いたのはオリジナルの「コルトン踊り」があることだ。18年間の継続がなす業であろう。3世代で楽しく踊る様子に、いかにこのショッピングセンターが地域の人たちに愛されているかを感じ入った。冒頭のような心の問題が起こる現在、商店街でも、ショッピングセンターでも、モノを売ることだけが使命ではなく、人と人の心や愛情を育んでいくことの大切さがあることを、清々しい感動と共に学んだ晩夏であった。
■感動マーケティング視点⇒1.18年、50年と長く続けることで、継続は力なりだけでなく伝統や名物の売りのマーケティングになる 2.ロイヤルカスタマー(生涯顧客)醸成には、顧客との感動の絆づくりこそがキーワードになる。

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1●6時カウントダウンでスタートした最初の連
2●少子化が嘘のようにたくさんの子供連
3●独自のパフォーマンスで観客を酔わせる |

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4●オリジナルの半纏で観賞する山本寛斎さん
5●高円寺駅ホームから観た阿波踊りの壮観さ
6●たくさんの出店が祭りの楽しさを演出するコルトン |

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7●盆踊りのスタートを待ち焦がれる多くの人
8●3世代で仲良く盆踊りを楽しむ
9●地域密着型SCをシンボライズする盆踊り |
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