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2006年6月28日
丹青社 SCマーケティング研究所
所長 松本 大地 |
■感動マーケティングの大切さを気づかせてくれた、レストラン、ミュージアム事業を展開するうかい会長鵜飼貞男氏が6月18日に逝去された。75歳だった。訃報に接したとき、「もっともっとたくさんの感動のエピソードを、この世に伝えて頂きたかった」との想いが募った。鵜飼さんとの出会いは、2002年に綜合ユニコムが「“感動業態”が消費を創る」の特集を組んだとき、私と鵜飼さん(当時は社長)との対談を記事として掲載することとなり、うかい本社でお会いしたのが縁であった。以前から、箱根ガラスの森や河口湖オルゴールの森で体験した完成度の高いホスピタリティーと、聞こえてきた鵜飼さんの人柄やビジネスセンスから、どうしても会いたい人であった。本社は高尾山口からタクシーに揺られ、うかい鳥山、竹亭の店舗とともに山中にあった。こんな辺鄙な場所にお客は来るのかと思うが、大勢の来店客で大賑わいである。何故だろう、どうして、その疑問は後の対談で解けていった。
■1964年にうかい鳥山を創業したとき、その施設が100年間変らないことを最重視し、アクセスは多少悪くても、お客様に感動を与えられる質の高い空間・サービスが提供できれば、人は集まるとの100年経営論を話された。また、本物の味覚を伝える役割があるという食文化を貫くための哲学があるからこそ、そのこだわりや感動を求めている顧客に支持され続けていることで納得できた。
■対談の中で、私が河口湖オルゴールの森で体験した二つの話をしてみた。一つは、駐車場の係りの人の誘導の仕方が温かくとても親切で、その係りの方にお礼を述べたところ、「お客様がわざわざ遠方よりきて頂いたことに、ご苦労様というのを表現しただけです」と言われた。この話に鵜飼さんは「皆さん社員ではないんですよ。河口湖周辺の警備の会社の人です。ただ、毎日働く人はみんな朝礼に出てもらうから、哲学が伝わったのかな」と言われた。また、「庭園で座っていた女性が寒そうな仕草をしたとき、どこからかスタッフの方が飛んできてそっとひざ掛けを差し出しました」とのことには、「特別なことではなく、普通なことなんですね」との回答であった。その際、“お客様に言われてするのはサービスだが、察知してこうしたら喜んでもらえるのではと進んですることがホスピタリティーなんだ”という持論が私の中で創られた。今でも、人にはその持論を話し、講演等でもすすんで話すようにしている。
■その他、ヴェネチア名誉市民であった鵜飼さんの文化・アートに対する文化論は熱と共に伝わってきた。ご自身の収蔵品を中心にした新しい3つ目のミュージアムの構想をお話されたとき、もし実現するならばきっと多くの感動を世の中に送っていけるだろうと胸が膨らんだ。そんなことで、私が感動マーケティングを真剣に探求しようとした動機づけが鵜飼さんであった。モノが売れない時代にあって、人々の琴線に触れる感動業態づくりこそが次世代消費のステージになると信じている。「合掌」
■感動マーケティング視点⇒1.サービス業にて、相手に要求されてする行為はサービス、しかし、相手にとって喜んでいただけることを自発的にする行為はホスピタリティーという言葉になる。

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1●威風堂々八王子うかい亭のファサード
2●うかい牛ステーキランチコースは極上のひとときが味わえる
3●ランチの後は別室で楽しむデザートタイム |

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4●箱根ガラスの森のエントランスは異空間へと誘う
5●ヴェネチアングラスがメインのミュージアムと庭園
6●質が高く食事が楽しくなるホールサービス |

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7●若い女性の心を掴み新しい観光地モデルケースに
8●シンボルの古城が現れる河口湖オルゴールの森
9●自動演奏楽器と弦楽四重奏のコンサートも楽しい |
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