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2006年5月2日
丹青社 SCマーケティング研究所
所長 松本 大地 |
■先日、日経トレンディ7月号(6月3日発売予定)にて、新施設、新サービス、話題の商品を予測する取材を受けた。いくつかの視点から動向を述べたが、注目しているのが「ローカルから都心への攻勢」である。今までは都心のモノ、コトが地方に伝播していったが、最近は流れが逆流し、名古屋のあんかけスパゲティー、大阪立ち飲みスタイルも違和感無く溶け込んでいる。
■小生の大好きなスーパーが伊豆にある。それは「スーパーあおき」。河津町が本社の食品スーパーで、伊豆半島中心に11店舗展開している。昭和32年、下河津村で創業(現在、河津町)後、平成12年御殿場に大型店舗を出店、16年には伊東に最新店舗をつくった。このスーパーのポリシーは「おいしさと楽しさのある店」で食料品を「食・良・品」の考え方で成長してきた。
■初めて訪れたときは感動の連続であった。外観はファッション専門店のような女性らしさで、スーパーには見えない。入口に一歩踏み入れ、流れてきたのは自動演奏ピアノからのクラッシックBGM。エスカレーターの周りは花畑のようなフラワーショップ。大理石の床を進めば、近郊で採れた野菜、伊豆の海で獲れた新鮮な魚が店内で美味しそうなVMDで揃えられていた。工房が設けられたお豆腐のブースや、石窯からの焼き立てのパンは”でき立て”の豊かさが漂う。プライベートブランドで展開する点心・餃子、お弁当、惣菜類の他、干物は河津の工場での天日干し。地元のタクシー運転手も「ちょっと高いけど、品物は最高だね」と評価する。
■この感動スーパーが今秋東京に進出することとなった。「アーバンドックららぽーと豊洲」の核店として、始めての伊豆から外への出店となる。この感動スーパーを楽しめる豊洲住民の人は、食生活の幸せ感がきっと充足すると思う。まさに「ローカルからの攻勢」である。昨今のGMS食品売り場は巨大な面積を優先するあまり、人間味が薄れてきた感がある。ホスピタリティーは”人の気持ちが介在して始めてできる”ことで、形ばかりのトレーサビリティーや、通り一遍の接客では生活者に感動を与えることは難しい。地域密着戦略で躍進している地方スーパーは他にもある。顧客データを徹底活用する甲府のオギノ、ワンランクアップの品揃えの長野のツルヤ、自社でライフスタイルセンターを展開する埼玉のヤオコー、神奈川では三和を注目している。「フードストアあおき 東京豊洲店」が東京都民にどんな反応があるのか楽しみである。
■感動マーケティング視点⇒1.食品においては、価格よりも安心・安全・感動・楽しさが優先される時代になった。GMSも量から質に変換する時期がきた。2.地方の伝統や作法、逸品を、東京から拡げる新しいマーケティング戦略にビジネスチャンスがある。

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1●スーパーあおき御殿場店の外観。色もデザインもナイーブ
2●フラワーショップの周りは自動演奏のピアノが配置
3●豆腐やがんもどきもその場での作りたてが並ぶ |

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4●オリジナルベーカリーは石窯で焼く本格派
5●ジャムもプライベートブランドで販売
6●獲れたての帆立貝のディスプレイ |

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7●ニューヨーカーに愛される地元スーパーフェアウェイの大胆な見せ方
8●ホールフーズマーケットも負けていない芸術的なチーズの陳列 |
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