感動マーケティング第12回 「店頭の魅せ場づくりは感動繁盛店をつくる」
2006年3月1日
丹青社 SCマーケティング研究所
所長 松本 大地

■3月1日発刊の百貨店の専門誌ストアーズレポート3月号に、「売り場から買い場、そして魅せ場へ」のタイトルで小生の拙稿が掲載されている。9年連続の既存店マイナス売上という厳しい状況の我が国百貨店に対して、次世代に生き続けるための戦略を綴ってみた。魅せるは、魅力、魅惑、魅了など心が躍る、目に焼き付く、そして感興、感動に繋がる重要なモチベーションである。売り場や買い場といったモノの発想ではなく、あこがれや、夢を育む生活提案に力点を置いた魅せる使命にこそ、明日の百貨店の活路があるという内容である。

■今、日本で一番売れてるファッション専門店は、セシルマクビー渋谷109店。可愛くて、セクシーで上品、かつ程よいプライスでのロングセラーブランド。2000年からは109で連続トップの売上、2004年度は単店で14億3千万円を売り上げた。店頭では他のセクシー系とは異なるトレンド提案と、アグレッシブな魅せ場をつくっている。先ほど、弊社広報誌tansei.netNEO専門店対談取材をジャパン・イマジネーション(デリカより1月に社名変更)木村社長と終えたところ。詳細は4月1日発刊の紙面を楽しみにして欲しいが、ファッション専門店のトップは、いかに自分より現場に近い人、顧客を理解できる人に権限を委譲できるかということ。また、毎日一緒に仕事をしても楽しいという仲間がたくさん集まる会社でありたいという言葉は、セシルマクビーの店頭のようでとても印象的であった。

■衝撃的な数字であるが、売場面積50m2未満の小売店は、1994年の82万店から10年間で58万店と30%も減ってしまった。魅せ場づくりには派手な演出よりも、そこでの期待以上のリアルな体験そのものが主役となる。それは百貨店やショッピングセンターのような大規模な商業施設だけでなく、小さな個店もそれぞれの魅せ場づくりをしなければ埋没してしまう厳しい現実だ。急速な世の中の変化についていけないと嘆くより、うまく波に乗るようにしたい。経営学者ドラッカーは「イノベーションは変化を利用することによって成功する」と言っている。セシルマクビーの成功も、渋谷の街を取り巻く環境変化、109の変化の波にうまく乗ったことにある。また、デベロッパーである東急商業開発SHIBUYA109店店長萩原常務は、平成7年140億円まで下がった売上を昨年度は253億まで持ち上げた立役者。デベロッパーもテナントも波乗り上手で、109の次なる「聖地化計画」を考察中。またまた魅せ場が楽しみである。

■感動マーケティング視点⇒1.消費者が足を向けたくなるような魅せ場づくりはできてるか。期待以上の感動体験は、良い心理的落差を心に打ち付ける。
2.テーマパークのような擬似的空間の街遊びより、リアルな街を舞台装置とした街遊びのドラマ性に共感する傾向。商業も街の動態にうまく乗っていきたい。


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1●街の変化にすばやく対応した渋谷のシンボル109はメッカになっている。
2●セシルマクビーの生誕の地は109の顔であり、全国に情報発信している
3●セシルマクビーのお姉さん版mimily1号店は109の6階に。


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4●セシルマクビー渋谷プレスルームにて対談を終えた木村社長とツーショット
5●セブンイレブンで5万部発行されているカタログ誌。オリジナル限定商品が入手できる。
6●共通の友人の結婚を祝う集い。フランス料理で談笑、有名な酒井シェフも記念撮影に。

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