感動マーケティング第11回 「感動価値が伝わるCSR活動」
2006年2月14日
丹青社 SCマーケティング研究所
所長 松本 大地

■トリノで冬季オリンピックが開催された。開会式のイタリア流プレゼンテーションでは、個性的でかつのびやかな創造性が印象的だった。さて、世界にはオリンピックが3つあり、一つは一般的なオリンピック。そして身体障害者のためのパラリンピック。そして日本ではほとんど知られていなかったスペシャルオリンピックス(略してS・O)である。昨年2月、世界各国から知的発達障害のあるアスリートたち2700人が参加した4年に一度の「スペシャル・オリンピックス冬季世界大会」が長野で開催された。

■その前に、私にとってのS・Oとの出会いは、2002年、代々木で行われた夏季アジア大会での開会式を見たことに始まった。アジア各国から集まったアスリート達の入場行進、S・Oのメッセージは観客の心に十二分に伝わった。その際、大きな役割を果たしたのが、エンディングに登場した東京ディズニーランドからやってきたミッキーやミニー、ドナルドなどのキャラクター達である。門外不出の彼らが代々木体育館に勢揃いでのショーは、アスリートや観客にとってサプライズのプレゼントだった。この決断、懐の深さはさすが”オリエンタルランド”との印象だ。その感動光景は今も焼きついている。

■さて、長野大会では、妻とスケート競技の応援に出掛けた。少ない観客ではあったが、最後まであきらめないアスリート達に惜しみの無い拍手を送ることでとても満足感があった。一日リングの中にいると、芯から体が冷えてきたが、その時スターバックスのロゴを発見。スタバーの温かいコーヒーは元気を復活させてくれたし、このような事業性ではないスタバーの企業姿勢は、オリエンタルランドと同様の社会貢献活動なんだと感動を覚えた。

■今、渋谷のシアターで感動的な映画が上映されている。長野S・O開催までのプロセス及び大会時の記録を、知的発達障害がある彼ら9名がクルーになって仕上げたドキュメンタリーだ。養老孟司氏は「人生をむずかしく考えることはない。この映画を見ればいい」と言っている。小泉総理も彼らのインタビューに直接応えるシーンもある。希望と優しさにあふれた映画「Believe・ビリーブ」は、3月中旬まで渋谷青学近くのイメージフォーラムでで上映している。

■感動マーケティング視点⇒CSR(Corporate Social Responsibility)は、従来の経済的あるいは法的な企業の責任を大きく超えた概念にまで広がり、オリエンタルランドやスターバックスのような感動共感活動が重要視されている。


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1●長野SOスケート会場で温かいコーヒーを提供するスタッフ
2●特設ブースであってもあのスタバーのさりげない接客、笑顔で。


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3●ビリーブのパンフレットには「僕たちは自分の目で世界を見る」とのメッセージ
4●渋谷の小さなシアター”イメージフォーラム”で上映中のビリーブ

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