感動マーケティング 第5回 地域に根ざした日常の感動価値商業
2005年11月16日
丹青社 SCマーケティング研究所
所長 松本 大地

■人口20万人以下の地方都市の中心市街地が苦境に立っている。郊外での大型SC進出も影響しているが、商店主の多くは、生活者へのライフスタイル提案やマーケットの変化についていけないという認識もある。立地に恵まれた地方駅ビルでさえも例外ではなく、大型SC、周辺の大都市間との厳しい競争下におかれている。

■昨年9月17日にリニューアル・オープンした茅ヶ崎ルミネが一周年を迎えた。平成7年をピークに下がり続ける売上、茅ヶ崎生活者との時代・感性のズレは単なる経年劣化による改装ではなく、思い切ったボーンアゲイン(生まれ変わり)が必要であった。デベロッパー、プロジェクトメンバーとのソフト、ハードのマーケティング検証から6フロアの内、一挙に4フロアを改装することになり、デザイン・MD提案、テナントとの出退店交渉を積み重ね、「新・茅ヶ崎スタイル」を築いていった。

■先日、一年目のトータル結果が出たが、なんとピーク時の数字に迫る勢いで全館で前年比125%UP(改装フロアだけでは146%UP)という予想を超えた好業績となった。今回、茅ヶ崎ルミネは駅ならではの価値をたくさん創り込んだ。夜10時まで営業する成城石井やトモズにクリーニング店、書店、CDショップ、カフェなどは生活者利便を最優先した。ジョギング帰りや通勤前に寛ぐ人には、朝6時30分からオープンするドトールが対応。ビューティー&ヘルシーでまとめたフロアには、お出かけ前に便利なパウダールーム機能付化粧室。地元人気店パシフィック・デリのカフェは愛犬も入店でき、好感度な地元のファッション専門店、雑貨店、最近では地元人気網元料理「快飛(かっとび)」までもが出店した。当然ながら、新・茅ヶ崎スタイルを彩るためナショナルチェーン専門店もバランスよく構成し、茅ヶ崎生活者にとってのお気に入りのサードプレイスになってきたことが、売上増に繋がったようだ。

■茅ヶ崎ルミネでは「魅せるテナント」「育てるテナント」「稼ぐテナント」の組み合わせと、デベロッパーの志し、ショップのホスピタリティーが上手く噛み合ったように思える。さらに今年より平塚ラスカを中核とした湘南ステーションビル(株)に集約されたことで、全国ナンバー1との呼び声があるラスカのCS(顧客満足)技術が加わることは大きなパワーになる。スタートダッシュを大切にしつつ、地域密着型駅ビルのモデルとなれるよう、時代提案のたゆまぬ研鑽が欠かせない

■感動マーケティング視点⇒1.地方の商業集積では、その地域特有の風土、歴史、文化からローカルアイデンティティを引き出し、そこならではの情報性、時代性をつくる。
2.日常の中にも小さな感動の積み重ねは必携、商業施設が生活者のサードプレイスになれれば成功する。

 
昨秋オープン当日は駅構内が幾重の人で溢れた
1
丸ビルにも入居しているマークス&ウェイブの入浴剤は贈答品としても絶好調
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新星堂にはサザンオールスターズのすべてが揃うコーナーを設けてもらった
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1●昨秋オープン当日は駅構内が幾重の人で溢れた
2●丸ビルにも入居しているマークス&ウェイブの入浴剤は贈答品としても絶好調
3●新星堂にはサザンオールスターズのすべてが揃うコーナーを設けてもらった

地元人気カフェのパシフィックデリは茅ヶ崎スタイルを象徴
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日経MJで紹介したインデックス店長は、客層に合わせ一日3回着替える。
5
夜10時まで営業の成城石井は年間通じて驚異的な売上を達成
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4●地元人気カフェのパシフィックデリは茅ヶ崎スタイルを象徴
5●日経MJで紹介したインデックス店長は、客層に合わせ一日3回着替える。
6●夜10時まで営業の成城石井は年間通じて驚異的な売上を達成

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