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■コラム * tannet flash プロモーション・フロントライン 宮下 浩志 おまけ・・・オマケ・・・御負け?
牛丼店の価格戦争はここ数年落ち込んでいたコメの国内消費量まで引き上げたらしい。ディスカウントパワーおそるべし。この先どこまでいくのか。 友人に100円ショップ大好き人間がいる。下手をすると一回の買い物で5千円くらい使ってしまうそうだ。しかも買ったモノは結構無駄になってしまっているらしい。こちらもディスカウントゲームにしっかりハマってしまった輩だ。 モノ自体への欲求はもちろんだが、安く買う行動そのものから得る快感が、消費者の買い物エンジンを稼働させはじめている。それはココロを満喫させるための行動であり、これがデフレの一要因をつくっているとすれば、日銀の金融政策も相当手を焼くはずである。そこにはエンタテイメントの要素も入っているのだから。 一方、周りを見渡せば、私達は「おまけ」の文化の中にどっぷりとつかっていることに気づく。必要以外の機能が付いているものだらけ。パソコン、携帯電話・・・。ほとんど使わない機能に実は対価を支払っているのだが、意外とその点については皆、寛容だ。ついてくるのが当たり前くらいの感覚に近いのかもしれない。同じ価格なら、何かついていた方が良いという気持ち程度のものだが、これが商品やサービスの購買の分かれ目になったりすることもあるのでおそろしい。先述のディスカウントゲーム的購買発想はここにはないが、「おまけを楽しむ」感覚では一致している。 「おまけしておきます。」という言葉には限りない魅力がある。そして、おまけが「ついで」ではなく、「メイン」に化けてしまう可能性がプロモーションの世界にはある。 例えば、最近の大規模な展示イベントでは各出展者のあらゆる手法を使った訴求演出による競演が見事であるが、一方で、更なる集客のため、商品等がプレゼントされる大抽選会場になりつつあるのも否めない。来場者側もそれを当然の事とし、会場に足を運び、各ブースを訪れ、抽選のために並んでいる。 明らかな差別化を訴えるのが難しい場合、情報の発信者も受け取る側も、何らかのおまけを求める動きが顕著になってきている。求められているものを見分け、返してあげるのがプロモーションであるなら、それはとても有効な手段ではあるが、我々の生業はそれだけに甘んじている訳にはいかない。 あるプロモーションビデオを制作中、有名な声優さんに諭された。 「こんなに台詞をたくさん書くな。何でも付け加えりゃいいってもんじゃない。私が言えば、この一言で十分観ている人に伝わる。」 そう、「付加価値」と「おまけ」は違う。 (みやした ひろし/(株)丹青社 プロモーション事業部プロデュース室 室長)
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