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藤田 司宜

仙台メディアテーク



 「杜の都仙台」のケヤキ並木で有名な定禅寺通。その定禅寺通に仙台メディアテークができて約2年がたった。この施設、青葉区図書館・映像メディアセンター・アートギャラリー・視聴覚障害者のための情報提供という4つの機能を融合した文化施設である。1994年に東京の伊東豊雄建築設計事務所が仙台市の建築コンペで当選し、2001年にはグッドデザイン大賞を受賞した。 仙台メディアテーク 
仙台メディアテーク
 
 壁全面がガラス張りの建物で、構造柱が無く、その代わりに細い鉄骨を網状に組んだ「チューブ」と呼ばれる柱があるのが大きな特徴である。公共施設でこれだけのデザイン性を誇る建物は珍しく、そのガラス張りの姿は大きな話題を呼んだ。当初から絶賛する人も多かったが、一方で地元では「ガラス張りで暖房費がかかるのでは」「落ち葉がガラスに張り付いたらどうやって取るのか」など、チラホラと否定的な意見も聞かれた。しかし最近は、そういった意見もほとんど聞かなくなった。
 
 その理由としては、とにかく利用者が多いことが理由に挙げられるかと思う。こういったデザイン性に優れた建物の場合、いくら専門家によるデザインの評価が高くても、利用する人が少ないと「公共施設にこれだけのお金をかけるなんて」と不評を買うことがある。しかし、メディアテークの場合、仙台で一番大きい青葉区図書館が3、4Fにあるため、子どもから学生・主婦からお年寄りまで一日3,000人ほどの利用者があり、年間利用者は約100万人を超える。加えて全てガラス壁面で、定禅寺通と連続した印象のまま館内を利用できる屋内公開スペースとして非常に洗練されたデザインとなっており、デートスポットとしても利用されている。また、5、6Fはアートギャラリー、7Fは映像ライブラリーやスタジオなどのメディアセンターとなっており、こちらも利用者が多い。
 
 最近では、この仙台メディアテークを中心に、カフェ・アパレル・ブライダルなどのショップが増加しており、メディアテークが中心となる形で、ますます定禅寺通が洗練されてきた。もし仙台に来る機会があれば、是非、一度見てみることをお勧めします。
 
(ふじた つかよし/(株)丹青社 東北支店)

 

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