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■コラム * ローカルトレンドニュース from sapporo 小山田 実 北の大地に描いた 故イサム・ノグチの夢
この公園は、20世紀を代表する彫刻家、故イサム・ノグチ氏がマスタープランを手掛けたことで注目を集めたが、残念ながら氏は1988年に設計を終えてまもなく他界してしまった。しかし氏の意志はその後も受け継がれ、10年の歳月をかけて98年にその一部がオープンした。現在も工事は進行しており、氏の生誕100年にあたる2004年に公園全体が完成する予定である。 もともとはゴミ処理場で、誰も見向きもしなかった場所を、故イサム・ノグチ氏は「人間が痛めつけた場所をよみがえらせたい。人間が汚した自然や環境を修正するのが私の仕事です。」との強い意志から緑の公園へと変貌させた。公園の面積は184ヘクタールもあり、とにかく広い。施設内には「プレイマウンテン」という高さ約30メートルほどの山があるのだが、そこに登ると公園全体を見渡すことができる。最近運動不足のせいか、体には結構堪えるが、目の前に広がるその造形の素晴らしさには言葉を失ってしまう。 「公園全体が大地に刻まれた彫刻である」という氏の考えが実感出来る場所でもある。また、氏がデザインした遊具には、子供達が集まり自由に遊んでいる。最近の遊具には使い方を制限したものが多いが、この場所にそのようなものはなにもない。そのせいか、子供達の行動を見ていると、不思議と作品とふれあっているような感じを受ける。「人間の心と心をつなぐ」という言葉が氏の生涯を通じての思想であったと聞いたが、この公園を訪れる家族連れや近所の子供達の笑顔を見ていると、その考えが本当に生かされていると実感できる。 故イサム・ノグチ氏が日本に残した2つの庭のうちの1つである「モエレ沼公園」。2004年の完成には私たちにどんな姿を見せてくれるのだろう。いまから楽しみである。 (おやまだ みのる/(株)丹青社 札幌支店) このページに掲載の内容、写真などの転用をお断りします。 Copyright 2002 TANSEISHA.co.,ltd. All right reserved. |