■コラム * ローカルトレンドニュース
from nagoya
遠田 康一
二度あることは三度ある?
「はい、約束します」。
出来上がったばかりの輝くようなチャペルで、笑いをこらえる丹青社社員と、クライアントが見守る中、僕は今年二度目の誓いを立てた。愛を誓い合った二人は、フラワーシャワーに送られて、新しい人生のスタートと、普通はなるところだが、僕はこの三時間前まで、自分がまた新郎になろうとは全くもって思ってもみなかった。
その日は、僕の物件の『チャペル併設写真スタジオ』の引渡しで現場に行っていた。ロビーで引渡しチェックリストをまとめていると、どこからか「遠田!」と僕を呼ぶ声がした。パブロフの犬のごとく即座に「はい!」と返事をして、声のする方に向かったが、内心は『また補修箇所が見つかったか』と、ちょっとビクついていた。そこにはこの物件に関わってくれたデザイン担当の女性が座っていた。机の上には書類が置いてあり、先方に言われるがまま僕も席に着き、ペンを持たされ、あれよあれよという間に、僕は新郎の欄に名前を書いた。説明によると今日行われる模擬結婚式を、僕とそのデザイナーがやるのだという。結婚式が行われるのは知っていたが、自分がやるなんてもちろん聞かされていない。たぶん二人の頭には「政略結婚」の文字が浮かんでいたと思う。
| そして、ばっちり衣装も着させて頂いて、いざ模擬挙式かと思いきや。そうだった、ここは『スタジオ』だった、ということで写真撮影。壁にもたれ、足首を交差させて、新婦を見つめる。ポケットに親指をかけ、斜に構える。ポーズをとって写真撮影なんて自分の結婚式でもやらなかったので、恥ずかしいやら笑えるやらで、写真の出来上がりには、全く期待が持てなった。結果、睡眠不足による目の腫れと充血に加え、にやけた口元が強調されることとなったが、プロの腕と、ノスタルジックな、セピア色の写真のおかげで、にやけた顔が幸せそうに見えないこともない、記念写真ができ上がった。こうして、写真撮影が終わり、式をリハーサルと本番と二回行い、フラワーシャワーまで受け、要した時間は三時間。しかし、こんな機会はめったにないし、自分の物件だけに考えれば光栄でもある。そしてこうして書くネタにもなったのだ。次回があるか分からないが、そのときに備えて、ポーズの研究でもしておこうかな。 |
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模擬結婚式でも、幸せいっぱい!? |
(おんだ こういち/(株)丹青社 名古屋支店)
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