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from nagoya
土谷 雅彦

名古屋のサラリーマンを虜にする 「あんかけスパゲッティ」



 名古屋といえば、味噌カツ、きしめん、ひつまぶし、ういろう。いえいえ、名古屋の名物はそれだけではありません。これら対外(県外)向け名物とは違い、名古屋人だけが食べる、いわばインディーズ系の名古屋の名物が「あんかけスパゲッティ」です。
 
「あんかけスパゲッティ」って何?と思われたみなさん。あなたは正しい。この得体の知れぬ食べ物、具体的に説明すると、ラードで炒めた極太麺(スパゲッティ)に、たくさんの具(玉ねぎ、ピーマン、ウインナーなど)が乗っており、その上にあん(ソース)をかけたスパゲッティです。少なくとも、アンコのかかったスパゲッティではありません。「ぶっとい麺がイナカくさい」「得体の知れないどろどろソースが気味悪い」「何しろ見た目からしてジャンクだ」などと迫害を受けるスパゲッティではありますが、一度食べたら病みつきです。
 
 名古屋人以外の方は初めて聞くメニューかもしれませんが、そのルーツは古く、昭和38年頃に名古屋・栄の「ヨコイ」が新しいスタイルのミートスパゲッティとして作ったのが始まりで、今では栄界隈に専門店が多数あり、どこも昼時には異様な行列ができます。特に並んでいるのは中年のサラリーマン。カロリーを気にする女性には敬遠されているようですが、名古屋のサラリーマンを中心に虜にしています。
 
 この「あんかけスパゲッティ」に興味を持っていただいたみなさまに、うれしいお知らせです。カレー専門店チェーンの壱番屋(本社・愛知県)が「名古屋名物のあんかけスパゲッティ専門店を新業態として出店する」と先日発表しました。2006年5月までに全国の主要都市に70店舗を出店するということです。
 
 名古屋限定の隠れた名物「あんかけスパゲッティ」が全国デビューする日も遠くはありません。名古屋人(主に中年サラリーマン)の心をとらえて離さない「あんかけスパゲッティ」。みなさんもぜひご賞味あれ。
 
(つちや まさひこ/(株)丹青社 名古屋支店)

 

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