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■コラム * tannet flash ショップス・ニューウェイブ 朝田 賢治 貴方と私のコラボレーション
最近、職場の後輩に三つ子が誕生した。「よくやった、でかしたぞ」と、喜びは3倍、でも不安も3倍ある。「名前をつけてやろうか」としゃしゃり出たが、「大丈夫です」とはっきりと拒絶された。以前スーパーマーケットを顧客で持っていた先輩に女の子が生まれた時「じゃす子(ジャスコ)か大江(ダイエー)はどうですか」と提案したことで信用はない。 ● 7月リニューアルした台場メディアージュ5階に、ソニーがご近所フジテレビとコラボレーションした「studioドリームメイカー」を新設した。大物アーチストのライブ、若手芸人のショー、試写会など、エンターテイメント発信の新拠点として注目されている。4階のショールームではhhスタイルドットコムとソニー社製商品を合体構成した新〈sony style〉を構築。アバンギャルドの生活空間を色彩別の切り口で実にゆったりと提案している。 少々前になるが、銀座サザビージェネラルストアの1階には、フラワーデザイナー、ジェーンパッカーとの出会いから生まれたフラワーショップが開店。アフタヌーンティーリビングのエリアにも花をフュージョンした艶やかで個性的なデザインを演出し、今までに無かったコラボレーションを展開している。 研究活動や創作活動にて複数の人間または組織が協同作業を行う際に、相互作用が機能的に働いて、飛躍的な成果が生まれることがある。このような協同作業をコラボレーションと呼ぶ。それが広まってきた背景には、斬新的な、革新的なアイデア創出や知的活動、生産性の向上などが求められる機会が、ビジネスシーンなどで非常に多くなって来たことがあげられる。
9月末、溜池山王駅に書籍の丸善とドリームフードがコラボレーションしたベーグルカフェ&ブックスが開店する。仕掛けたのは民営化を直前に控えた営団地下鉄の事業開発チーム。従来から外資が目立つ溜池、赤坂界隈でアカデミックな雑誌のオーソリティと、モチッとした食感でブレックファストやランチに台頭目ざましいベーグルの融合でこの駅だけにしかない「らしさ」をデザインする。昨年ドトールコーヒーは、東海道沿線を中心としてエクソンモービルのセルフタイプのガソリンスタンドに、きちっとしたファサードを構えた店舗の出店を開始している。スタンドとしてまず目に止まる「レギュラー何円/L」という走行車線ギリギリに立てる看板に、沸き立てコーヒーのサインが重なって並び、運転での緊張を癒してくれるのではないだろうか。GS併設タイプとしては、既に数年前にコンビニam/pmが親会社であるジャパンエナジーとのコラボレーションを実験しており、相乗効果の実績は上がっている。 いまや単体で集客する既存のマーケット(チャネル)は飽和の状態。いかにオリジナリティがある商品でも、単体では人を惹きつける魅力に限界があるとの判断から、イオンをはじめとする総合スーパー各社は2核、3核、あるいはそれ以上の複合化へとコーディネイト力を強化してきた。大きな意味でコラボレーションの形。 8月13日の日経新聞「新・ビッグストア調査」では、百貨店の74%が減収の状況。昨年にも増して、減収店が急増したのは、いまだバブルの後遺症か、新たなバブルの崩壊か。生き残りをかけた企業合従連衡は日本を巣食った護送船団病の後始末であるが、断末魔の苦しみか。「新たな産業を振興する」と、常にスローガンだけは抱える政治家も具体策になると財界とにらめっこし、牛歩となる。「とにかく起業する」意欲が湧いてこないから、新しい“単品”が出てきにくい。 ● コラボレーションの狙いはズバリ相乗効果。ターゲットが似かよった複数のブランド力(商品力)のそれぞれの限界を超えて、如何に衝撃的な(宣伝)効果を発揮するかが勝負どころ。必死の思いで乗り越えたこの冷夏体験をバネに、流通小売業界はきっとこれからも新たなコラボレーションを模索していくことだろう。 (あさだ けんじ/(株)丹青社 商空間事業部 第3営業部 部長)
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