「街の中のオアシス」をコンセプトに
独立店舗ならではのゆとりある空間を創造
地形を活かし庭を効果的に配置
誰もが快適にくつろげる店づくり
東急田園都市線・青葉台駅前に2000年5月にオープンした「梅の花 横浜青葉台店」は、株式会社 梅の花の49番めの店舗。ビルイン型がメインの同社にあって、1300坪強の敷地に建つフリースタンディングタイプのこの店は首都圏における同社のフラッグシップとの位置づけを担う大型店舗。しかしその佇まいは、駅前立地にもかかわらず、斜面地を活かし階段状に配された緑豊かな日本庭園に本格的な和風建築が映え、周囲の喧騒とは隔絶した風雅な趣を醸し出している。
設計・デザインを手がけた丹青社九州支店 デザイン室室長 柿添一蔵は、「施設づくりにおいては、高低差が10mにも及ぶ斜面地の地形をどう活かすかが最大のポイントになりましたが、とくに中高年の客層が多いことから、導入部には思いきってエスカレータを設置しました。また店内においては段差を極力減らしてバリアフリー化を図っています」と語る。こうした来店客に対する心配りは随所に見られる。客席は基本的に掘り炬燵になっていて足が自由に伸ばせるほか、床暖房を設置。女性トイレも床暖房とする。
一方、空間としての快適性については、独立店舗ならではの特徴を活かすべく「街の中のオアシス」をイメージ。ゆとりのある空間づくりを基調として、前述のように庭園を敷地内に効果的に配し、個室などから窓を通してこれらの緑を眺めつつ食事が愉しめるように工夫。構造的に無窓とならざるをえない個室についても、緑や庭を極力感じられるようなデザイン上の配慮を施したという。
また建物全体としては数寄屋造りの落着きのある和風建築をベースとしながらも、「横浜」という立地特性を背景に「洋館」をイメージさせる備品や装飾品をさりげなく施設内にあしらう。「とくに照明については洋館風のクラシックなデザインを採用して空間のアクセントとしています」(柿添)。結果として、和風建築の中に洋のエッセンスが活かされ両者が引き立つ魅力的な空間が生まれた。
女性リピーターに応える
質の高いサービスの提供を図る
その同店の実際の利用動向を、店長 山田文孝氏に伺った。同社の展開する店舗の例に違わず、ここでも女性の支持率が圧倒的。「昼間は女性がほぼ10割、ビジネス利用がふえる夜でも約7割を占めます」という。年齢的には40歳〜50歳代で、2、3人の小グループ客が中心。土・日祝日はファミリー客も訪れる。1日当たりの来店客数は平日420〜430人、土・日祝日は470〜480人。客席数は162席だから、2.6〜3.0回転という高い回転率を達成していることがわかる。約4000円という客単価は同社他店と同様ながら、特徴的なのはリピーターの来店頻度が高い点だという。 「お店に対してお客様の求めるレベルが非常に高い地域だと思います。そのためわれわれもそのニーズに十分応えられるようなサービスの提供を目指しています。同時にゆとりのある質の高い空間もこうしたお客様にとっては不可欠な要素といえますね」と山田店長。
「オープンから今日まではいわば地固めの期間と捉え、来店していただいたお客様に精一杯のサービスで応え、確実に顧客となっていただくよう注力してきました」と振り返る一方、今後はこれまで行なってこなかった広告宣伝活動にも積極的に取り組んでいくという山田店長。ますます大きな飛躍が見込まれるところだ。
同店開発において施主と設計の間を結んだ丹青社九州支店 営業部の田中章治は「当社が梅の花さんのフリースタンディング店舗を手がけさせていただいたのはここが初めて。しかも建坪300坪という大型店舗だけに感慨深いものがあります」と語る。今後も積極的な展開が予想される梅の花だが、「一期一会を大切にされる梅の花さんならではの店づくりをサポートできるよう、一つひとつに心を込めた提案を心がけていきたいですね」と田中。そこで提供されるメニューやサービスにふさわしい、“人に優しく、心の伝わる店づくり”をさらに進めていきたいというのが柿添、田中ともに共通する思いである。
| [所在地] | 横浜市青葉区青葉台1-6-5 |
| [連絡先] | 045-988-1330 |
| [オープン] | 2000年5月17日 |
| [敷地面積] | 約4,555m2 |
| [建築面積] | 約996m2 |
| [構造・規模] | 鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)・平屋建 |
| [延床面積] | 約947m2 |
| [客席数] | 162席 |
| [営業時間] | 11:00〜15:00/17:00〜22:00 (21:00オーダーストップ) |