ケーススタディ
台場一丁目商店街 〜みんなでお買い物〜

活気ある“昭和30年代”の下町にタイムスリップ
買い物がレジャーだった時代の商店街の雰囲気を堪能


 東京・台場の複合商業施設「デックス東京ビーチ」シーサイドモール4階に10月26日、懐かしい下町の商店街を再現した「台場一丁目商店街〜みんなでお買い物〜」がオープンした。
 

(左)●「デックス東京ビーチ」の新たな集客の目玉としてオープン
(右)●現実の町と同様に通りや横丁には名称がつけられた。サインのデザインもレトロ

 
 わが国が最も活気づいた“昭和30年代”をコンセプトに、当時を想起させる商店街の街並みを再現。それは単なる懐古趣味ではなく、「活気ある雰囲気」「お客さまとの交流」「すべての店舗が一体となった催し物の開催」など、商店街特有の賑々しさを活かした新しいタイプのショッピングゾーンをつくり上げるとの発想から誕生した。また、買い物という行為自体がレジャーであった当時の生活者の意識を顧み、アミューズメント施設中心の台場エリアにおいて、レジャーとしての買い物を再評価するという狙いも含まれている。
 
 施設内には、物販28、飲食3、アミューズメント1の計32店舗を配置。ブリキのおもちゃを販売するショップや駄菓子屋、ハヤシライスやオムライスなど当時のモダンな洋食メニューを提供するレストラン、射的やピンボールが楽しめる遊技場など、いずれも”昭和30年代“を感じさせる内容で展開する。
 
 空間デザインにおいては、各店舗の看板やファサードに当時の雰囲気が再現されているほか、古式の電話ボックスや「スバル360」などを通りに配して環境を演出。加えて、ファサードだけの仮想店舗や民家を設けたり、エレベータホールを駅に、トイレを銭湯に見立てた構えとし、賑わい感とともにひとつの町の創出を図った。町会長にはおもちゃコレクターで、物販店「フラフープ」を出店する(株)トーイズの北原照久氏が就任。
 
 また、駅近くでは列車の音やプラットホームに流れるアナウンスが聞こえてくるなど聴覚に訴える演出も実施。さらに、大売出しなどの特売日には各店舗のスタッフが半被を着用して接客にあたるほか、駅前広場の駅弁売りや街角でのバナナの叩き売り、チンドン屋の行進など、当時を思い起こさせるさまざまなイベントを定期的に行ない、ハードとソフトが一体となった非日常の雰囲気を盛り上げる。
 
 デックス東京ビーチでは、「台場小香港」という環境再現型ショッピングゾーンを運営している。住商アーバン開発(株)は、ここでの経験を元にして、新たな商業空間開発に取り組んだ。
 
 
(左)●車が庶民の手の届くものとなった当時、人気を博した「スバル360」の姿も見える
(中)●空間演出のために設けられた民家の縁側。白黒テレビでは当時のニュース番組などが流されている
(右)●実際の店舗のなかにファサードだけの仮想店舗が並び、街並みに賑わい感を醸し出す
 
(左)●町会長を務める北原照久氏の店舗「フラフープ」。ブリキのおもちゃなどを販売する
(右)●食物販施設「台場堤燈横丁」は、もんじゃ焼きや串揚げなど11の店を集積
 
(左)●駄菓子屋「江戸屋」には懐かしいアメ玉の量り売りコーナーも
(中)●射的やピンボールなどが楽しめる「台場遊技場」
(右)●エレベータホールは「昭和駅」として演出。駅前広場には駅弁売りが出現
 
 

データ 2002年12月現在

[所在地] 東京都港区台場1-6-1
デックス東京ビーチ シーサイドモール4階
[連絡先] TEL.03-3599-6500(代表)
[オープン] 2002年10月26日
[事業主体] 住友商事(株)、住友生命保険(相)、大成建設(株)、台場開発(株)、三井住友海上火災保険(株)、興和不動産(株)、住友建設(株)
[企画・運営管理] 住商アーバン開発(株)
[延床面積] 約3,500m2
[施設内容] 物販28店舗、飲食3店舗、アミューズメント1店舗
[総事業費] 5億円
[営業時間] 11:00〜21:00
[定休日] 不定休
[入込目標] 約270万人(初年度)
[売上目標] 20億円(初年度)


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