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■ケーススタディ いまだからこそ語りたい愛知万博
人類の未来へのテーゼとして
その理念や考え方の背景等については、博覧会協会事務総長を務める坂本春生氏のインタビュー、並びに、総合プロデューサー・泉眞也氏とチーフプロデューサー・福井昌平氏の対談をご参照いただきたいが、明らかなパラダイムの転換を迎えている時代にあって、3年後に迎える万博が単なる科学技術の展示会では済まないことは確かである。また、「技術」が科学技術だけを意味するのでないことも再確認しなければならないだろう。人間がこれからも技術によって文化を創造しつづける生き物であるとすれば、その精神の根源に立ち返って、本当の豊かさを生み出す技術のあり方とは何なのかを考える義務がすべての人にあるに違いないのである。 博覧会を会期中だけの祭典に終わらせないためにも、万博に向けてそれぞれのメッセージをもちたい。そんな思いから、いま、あえて愛知万博を取り上げた。 2か所の会場で 3つのサブテーマに基づいた 展示・演出を展開 まずここでは、現状で明らかになっている「愛・地球博」の計画概要について簡単に紹介してみたい。 先ほど「自然の叡智」がメインテーマと紹介したが、これを具体的に表現していくうえで3つのサブテーマが据えられている。 1.宇宙、生命と情報 最先端の宇宙技術、生命科学、情報科学を通して地球が抱える諸問題解決への指針を提示する 2.人生の“わざ”と智恵 世界の芸術、芸能、生活などを通じた人間および自然との交流を図ることで、いきいきとした生活、社会の姿を考えていく 3.循環型社会 循環型社会の実現と環境再生の試みに向けて、さまざまな環境技術を紹介するとともに新しい生活スタイルやエココミュニティへの取組みも紹介する というものであり、これらが展示やソフトなど多様な手法で展開されることになる。3に関しては会場自体も、環境負荷を極力軽減し、またリサイクルを可能にした設営が行なわれることになっており、環境配慮は博覧会全体を通じた基本方針である。 会場となるのは、瀬戸市の南東部に位置する海上地区と、長久手町の愛知県青少年公園および豊田市の科学技術交流センター予定地からなる青少年公園地区の2か所、計約173へク夕ールで、両会場はゴンドラで結ばれる。
青少年公園地区は、屋内プールや野球場、キャンプ場、池、庭園などさまざまなスポーツ・レジャー施設が集積していた緑豊かな丘陵地で、博覧会では、この地形と自然を活かしながら「にぎわいの場」として構築される。最先端技術によって「人類と地球の共生」を表現する「グローバル・ハウス」と2つの広場を中心に、全長2.6キロメー卜ルの「グローバル・ループ」を巡らし、国や国際機関が集いあう「グローバル・コモン」をはじめ、民間出展ゾーンや、NPO/NGOが参加する地球市民村、ラーニング・エクスペリエンスをベースとした遊びと文化のゾーン等々が配される。 とくにグローバル・コモンは、泉氏と福井氏の対談からもわかるように、参加する国・国際機関が単独のパビリオンをつくるのではなく、文化の違いを超えた交流の場としてパビリオンが形成され、そこでイベントやバザールなども行ないながら、それぞれが個性的なコモンを演出していくという、これまでにない手法が注目される。
青少年公園地区会場のイメージ 一方、海上地区は、日本政府、愛知県の出展事業が行なわれるとともに、自然や里山、陶磁器といった地域の特色をアピールする場となり、市民交流活動の支援施設である「市民プラザ」を中心とする市民参加ゾーンや、里山の自然と歴史を体感する里山遊歩ゾーンなどがここに設けられる予定である。
“地球市民”がこぞって参加できる 多様なステージを用意 「地球大交流」という考え方から、多様な参加の形態を用意しているのが愛・地球博の特色でもある。 ひとつは、国や国際機関による公式参加で、モジュール形式によるパビリオン参加のほか、共有空間・演出空間への参加などの形態がある。すでに昨年3月から、世界の187の国々と75の国際機関に向けて参加要請が行なわれており、現在、50以上の国・機関から参加が表明されている。 また一般参加については、 1.市民、NPO/NGO 2.企業・団体・自治体 3.広域連携 と大きく3つの参加を想定しており、3では、ホストシティ・タウン地域で行なわれるサテライト事業と、愛知県および近県の市町村、企業、団体、市民が行なうパートナーシップ事業があり、会場内外にわたるさまざまな活動が展開される。パートナーシップ事業は、プレイベントなどすでにいくつもの事業が実施されている。 こうした会期前のプレイベントには、博覧会協会が連携協力していくとされ、幅広く門戸を開いた博覧会になっていくことが期待される。 データ 2002年9月現在
●事業方針 [事業企画の重点] 1.生命、地球など未知の自然へのアプローチ 2.自然と共にある暮らしの喜び 3.環境負荷の低い、循環型社会のモデル 4.ITの徹底した実用化と新たな実験 5.楽しく魅力的な高齢社会のモデル 6.世界各国の文化・文明との対話 [事業実施の重点] 1.楽しさ、おもしろさの演出 2.多様な形態による参加 3.広域連携のネットワークの構築 4.中部地域の発展と技術力の活用 資料提供:(財)2005年日本国際博覧会協会 このページに掲載の内容、写真などの転用をお断りします。 Copyright 2002 TANSEISHA.co.,ltd. All right reserved. |
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