ケーススタディ
アルカキット錦糸町

錦糸町駅北口に誕生した
SCの新スタイル“生活バリューモール”

データ

  JR錦糸町駅北口に3月29日、ショッピングビル「アルカキット錦糸町」がオープンした。
 
 同施設は、ホテルやオフィス、駐車場などが整備された錦糸町駅北口再開発の核となる商業施設として、1997年にオープンした「錦糸町そごう」をリニューアルしたもの。もともと同ビルは日本生命保険(相)と(株)錦糸町そごうが共同出資して建設されたものだが、そごうの破綻に伴い、日本生命保険が債権を引き受け同ビルの100%所有会社となった。それを三井不動産(株)が一括して借り受け、リニューアル後、(株)ららぽーとに管理運営を委託している。
 
 錦糸町駅は半径3キロメートル圏内に50万人、5キロメートル圏内では100万人という巨大な商圏人口を抱えている。しかし、百貨店という業態ではこのマーケットの本当のニーズに応えることはできないとし、リニューアルのコンセプトを“生活バリューモール”と据え、ファミリー層を中心に学生から高齢者まで幅広い層をターゲットに、日用品・日常品を提供する専門店を集積。ただし小規模店舗の集積ではなく、各店舗がフルスケールかつダイナミックに展開している点が特徴である。
 
 テナントは、地下5階地上12階建てビル内の地下1階から地上10階までのフロアに入居する。その構成をみると、地下1階に食品スーパー「クイーンズ伊勢丹」、地上5階にベビー用品「アカチャンホンポ」、6階に輸入家具「OKAY」、そして7階に100円ショップ「ザ・ダイソー」が出店。これらはおよそ1000坪ある1フロアをすべて使って展開しており、いずれも各社にとって首都圏における最大規模店、あるいはフラッグシップショップといった位置づけとなる。
 
 1〜4階はファッション関連の店舗が集まる。なかでも4階はリーズナブルなプライスのショップを集め、5〜7階の大型専門店との連動を図る。また、8〜10階は旧そごう時代から専門店フロアとして営業していたフロアであり、一部新規店舗を加えつつ、飲食店のほか書店、CDショップなど従来のテナントが営業を続ける。
 
 リニューアルに際して、内外装の改装が実施されたのは当然のこととして、動線部分にも手が加えられている。まず、1階と地下1階を結ぶエスカレータをメインエントランスそばに移設した。加えて、従来のエスカレータについても上りと下りの向きを逆転させ、メインエントランスから遠い側に2階へ上がるエスカレータの乗り口を配置した。つまり、エスカレータを使って2階へ行こうとすれば、自然に1階フロアを巡ることになり、これによって、1階の賑わいが創出されるとともに、奥の売り場に配置された店舗の集客・売上げも確保されるというわけだ。
 一方で、土地柄、またアカチャンホンポの出店などにより小さい子ども連れの主婦の来館も多いため、エントランス横のエレベータはベビーカー優先とし、さらに混雑時にはバックヤードエレベータも開放するなど、利用者の利便性にも最大限の配慮をする。
 
 これまでの錦糸町の繁華街は駅の南側に広がり、北口は駅前というより“駅裏”であった。そうしたなか、同施設のオープンによって北口がどれだけの活性化をみるのか、今後の動向に期待と注目が集まる。


データ 2002年6月現在

[所在地] 東京都墨田区錦糸2-2-1(アルカタワーズ錦糸町第2街区A2棟)
[連絡先] TEL.03-3829-5656
[オープン] 2002年3月29日
[施設所有] 日本生命保険(相)
[施設借受] 三井不動産(株)
[運営主体] (株)ららぽーと
[敷地面積] 7,686m2
[建物構造] S造一部SRC造・地下5階地上12階建、塔屋1階
[延床面積] 78,597m2
[売場面積] 33,957m2
[営業時間] 物販10:00〜20:00
レストラン街11:00〜22:00(一部の店舗で異なる)
不定休

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