■ケーススタディ

丹青社主催の海外商業施設視察研修ツアー第二回「野口智雄教授と行くクリスマスシーズンのベルリン・ウィーン・パリ」を2005年11月28日〜12月5日に実施いたしました。
今回は、中心市街地活性化がテーマです。来年の4月に大幅法改正を計画されている現行の「まちづくり3法」の実効性に対する反省を踏まえヨーロッパの主要都市において、中心市街地が変わらず盛況である状況を検証する、という大きなテーマを掲げました。
野口智雄教授はこの件に関連する経済産業省の研究を指導しておられるお立場であり、非常に適材のテーマであったと思います。
初日は、ベルリンに夕刻入り、「その地の生活文化に触れる!」という大義名分の下、早速、ビアホールに行き、親睦を図りました。
ポツダマー・プラッツの再開発が、ベルリン視察の最大のポイントです。
ポツダマー・プラッツは、大きく、2地区に分かれ、一方が「ソニーセンター」、もう一方が「ダイムラー・クライスラー・シティ」が中心です。
「ソニーセンター」の低層部は商業施設。街路から見た外壁はカーテンウォールで包まれた建築物ですが、施設中央は巨大な吹抜となっています。
「ダイムラー・クライスラー・シティ」の「アルカーデン」というショッピングセンターは、平日にもかかわらず賑わっていました。この駐在SCマネージメント会社の「ECE」の方から講演をいただきましたが、同社は建築計画に対するSCの視点からの助言・リーシングの段階から参画したとのことでした。
ドイツには商業調整法はありませんが、出店可能地区を制限しています。床面積1200m2超・店舗面積800m2超の新設については、「連邦建設法」や「都市建設促進法」という用途制限の法律により、「混合地域の中の中心地区」と「特別地域の中のショッピングセンター・大型店地区」のみが出店可能地区として認められ、中心市街地の商業の活性にかなり寄与しています。
この規制の根底に交通弱者(高齢者や子供)への配慮という視点もあり、今回の我国の規制強化計画の理由付けもこれに習ったところが多分にあるようです。
なお、「閉店法」というものがあり、月〜金は6時〜20時、土は6時〜16時というのも特徴的です。
ウィーンも、全般的にはドイツ言語文化圏として、かなり類似した商業構造の傾向、というところでした。
ドナウ運河沿いに約100年前に建てられたガスタンクを「街」に再生したという「ガソメーター」は、その意匠的にも美しい歴史的組石造の建造物を残すべきだ、という市民運動からこのような形となり2001年に再生したそうです。
最後にパリに寄って、今回のツアーは終了しました。フランスには、我国の旧「大規模小売店舗法」の1年前(1973年)に「ロワイエ法」がありましたが、1996年に秩序ある国土整備という名目も加え、「ラファラン法」を制定、一律、300m2超に規制強化したそうです。
末筆とはなりましたが、野口教授には現地での2回の講演のみならず、参加者の個別質問にも快くご対応いただき深く感謝いたします。 また、ご同行くださった皆様におかれましても、お忙しい中お時間をいただき、数多くの示唆をいただきましたことを誌面をお借りして御礼申し上げます。
(営業開発室 SSC1部 チーフディレクター 山口雅裕)
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(左)●ポツダマー・プラッツの「アルカーデンSC」エントランス
(中)●ウィーンのホテルにて野口教授の講演
(右)●野口教授と今回、ご参加いただいた方々(総勢16名) |
◆研修ツアー日程(時間はすべて現地時間)
11月
28日 (月)
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成田発
ベルリン着 |
09:35
17:20 |
着後、バスで夜の街並みを見ながらホテルへ。
ホテル内にて懇親会 |
29日
(火) |
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午前
午後 |
いずれも著名建築家の設計による9件の大使館建築物を視察
ポツダム広場跡再開発「ソニーセンター」、「ダイムラー・クライスラー・シティ」視察
「ダイムラー・クライスラー・シティ」内のSC「アルカーデン」視察とディベロッパーによる講演
老舗百貨店「カー・デー・ベー」視察
野口教授講演「ドイツの概要、ドイツ小売業の概要、都市型商業集積の魅力」 |
30日
(水) |
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終日 |
各自、自由視察 |
12月
1日
(木) |
ベルリン発
ウィーン着 |
10:55
12:15
午後
夕刻 |
「ドナウシティ」視察
「ドナウツェントゥルム」視察
野口教授講演「オーストリアの概要、オーストリア小売業の概要、景観規制等」
全員懇親夕食 |
2日
(金) |
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午前
午後 |
市内建築物視察
「ガソメーター」視察、公認ボランティアの方から施設説明
※リンツ市 Ars Electronica Center 視察1名
ウィーン市内中心商業施設、建築物自由視察 |
3日
(土) |
ウィーン発
パリ着 |
10:10
12:15
午後 |
パリ市内中心商業施設、建築物自由視察
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4日
(日) |
パリ発 |
終日
23:15 |
各自、自由視察
※ヴァル・ドゥロップ&ラ・ヴァレSC視察3名 |
5日
(月) |
成田着 |
19:00 |
解散 |
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