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■ケーススタディ 特集
インタビュー (株)三菱総合研究所 主席研究員/ (株)丹青社 tansei.net編集長 柳原 敏幸 物産品紹介センターから提案型市場開拓センターへ。 「何が」だけでなく、 ―小松さんは、山形県の企業立地アドバイザーを務められるなど、地方自治体の地元企業支援政策へのサポートについても、いろいろと手がけられていらっしゃいますが、地方自治体が東京などで展開するアンテナショップの現状については、どのようにご覧になっていますか。
アンテナショップの本来の目的というのは、売れ筋情報に「顧客属性」が付いていて、それがメーカーにビビッドにフィードバックされ、それを基に新商品が開発されることです。しかし実際には、各商品の販売実績はデータとして上がってきますが、その商品を、どういった層の人が買っていき、その商品に対して、どういう意見・感想をもっているかまでは、地方自治体のショップの多くはつかんでいないのが現状です。地元の企業と一緒になって商品開発を行い、新商品のテストマーケティングを実行し、首都圏での商品開発に成功したというような話は多くはありません。 ―「顧客属性」が付加された売れ筋情報を収集するためには、どうしたらよいのでしょうか
商品を販売している側からは「こんなデータは役に立たない」と思う情報であっても、商品を製造しているメーカーにとったら「宝だ」と思うものであるかもしれません。ですから、アンテナショップで、どういった顧客情報を収集していくかについても、商品を製造しているメーカーと一緒になって考えていく必要があるでしょう。そして、特定の商品を何度も買っていくお客さんには、店員が「これはどこがいいんでしょう」と声をかけて聞き、その情報をメーカーにフィードバックする。そういうことを通じて初めて新商品が生まれてくるのです。 これからの ―店頭での販売の仕方については、いかがでしょうか。 たとえば、民間のスーパーであれば、月次売上が対前年同月を5%下回ったら、店長は「売上げを上げるためにどうしよう」ということを、それこそ寝ないで考えるわけです。アンテナショップは委託販売がメインですので、売れなかったら返品すればいいのです。したがって大きな赤字は出ないので、売上げの対前年同月比を下回っても責任を問われることはありません。しかし、ここで考え方を変えてみましょう。私は、仕入れリスクを取ってでも売上げを伸ばすことに快感を覚える店長や店員を配置することが重要だと思います。 アンテナショップで品揃えと仕入れの権限と責任が店長に任されているかというと多くはあいまいです。思い切って店長に権限と責任を移譲してみてはどうでしょう。 地方自治体の ―それでは、本来の意味で「アンテナショップ」の役割を果たすためには、どうしたらよいでしょうか。
地方自治体のアンテナショップはこれまで、物産の紹介・宣伝普及・販売・試食にはじまり、売れ筋商品情報の収集・分析までは行ってきました。今後はこの顧客属性の付いた貴重な情報を地元のために積極的に活用することが重要になります。アンテナショップが地元企業の新商品のテストマーケティングの場になって、新たな商品開発に結びついていく望ましい姿だと思います。 ―インターネットの時代に、地方自治体のアンテナショップはどうあるべきでしょうか。
そんな地元の食生活やライフスタイルというのを紹介・提案することを通じて、首都圏の生活者に「一度ああいうところに行ってみたい」と思わせるリアルな情報を発信していく拠点になっていくことも、アンテナショップの役割になるでしょう。 ―もっと提案力をつけなければならないということですね。
―これからのアンテナショップの経営はどうあるべきとお考えですか 小松 いくつかのアンテナショップではすでに行われていることですが、ビジネスマインドをもった能力のある人や企業に権限と責任をもたせて経営にあたらせる経営改革が必要です。そのためには、経営者本人に目標を作らせる「目標管理制度」の導入が必要です。そして目標をクリアしたら何らかの褒美を出す「褒賞制度」もあわせて必要です。その代わり、目標が守れなかったら、場合によっては経営権も返してもらいますという制度にする。信賞必罰をきちんとやれば、地方自治体のアンテナショップはお客様にもっと喜ばれるものに変わっていくと思います。すでにそのような変革にチャレンジしているアンテナショップも出始めています。 ―本日は、お忙しい中ありがとうございました。
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