ケーススタディ
 
地域のランドマーク的存在だったビール工場跡地に誕生した
新しいライフスタイルを提案する次世代対応型ショッピングセンター

 
ダイヤモンドシティ ソレイユ
 

 
 "ビールの香りが残る活気と賑わいのある街づくり"をテーマに再開発が進められているキリンビール(株)広島工場跡地「キリンビアパーク広島」に、中四国地方最大級のRSCとなる「ダイヤモンドシティ ソレイユ」が3月24日グランドオープンした。
 
 キリンビールの4番目の工場として1938(昭和13)年6月4日に開業した広島工場は、長年にわたり西日本における基幹工場として展開してきたが、同社の製造拠点統廃合により98年8月に操業を終了した。60年にわたる歴史をもつ同工場は、地元・広島の企業・工場として地域の人々から親しまれており、キリンビールの本社が府中町にあると思っていた人も少なくなかったことから、同工場の閉鎖が決まると「跡地には工場に代わる施設をつくり、ビールの文化が薫る街にしてほしい」という要望が多数寄せられた。
 
 このためキリンビールでは、工場跡地全体を「キリンビアパーク広島」と名付け、"ビールの香りが残る活気と賑わいのある街づくり"を推進することとし、98年10月に醸造・樽詰設備「キリン広島ブルワリー」、99年4月にはギャラリーやビアレストランなどからなる「キリンビアライゼ広島」を工場跡地の一部に開設し、ビール文化の発信基地として展開してきた。(株)ダイヤモンドシティとの共同事業として進められたダイヤモンドシティ ソレイユの開業は、広島工場跡地再開発プロジェクトの総仕上げとなるものである。
 
(左)●「キリン広島ブルワリー」(写真左手前)、「キリンプラザ」(写真右中央)に続く、「ダイヤモンドシティ ソレイユ」(写真奥)の開業により、"ビールの香りが残る活気と賑わいのある街"をメインテーマとするキリンビール広島工場跡地再開発事業「キリンビアパーク広島」プロジェクトが竣工。キリンの看板塔は変わらぬランドマークとして残る
(中)●シネマ・アミューズメント施設を内包する複合商業施設「ダイヤモンドシティ ソレイユ」の開発コンセプトは"エンジョイライフ・ショー・ステージの創造"。広島初の2核1モール型の本格RSCとなる
(右)●「ソレイユ」(SOLEIL)とは、太陽(温かみのある太陽)を意味するフランス語で、南仏のヴィレッジとして「あたたかい陽だまりの世界」をイメージした名称として決定された。インフォメーションカウンターのデザインモチーフにビールの醸造窯を採用するなど、館内には"ビールの香り"を漂わせる仕掛けも施されている

 
 ダイヤモンドシティ ソレイユの開発コンセプトは「エンジョイライフ・ショー・ステージの創造」で、さまざまな価値観や目的をもった生活者のニーズに対応し、それぞれが個々のライフスタイルを楽しむことができるSCを目指す。子会社等を含めダイヤモンドシティのSCとしては16施設目となるが「当社が、SC専業デベロッパーとして培ってきたノウハウを結集」(ダイヤモンドシティ ソレイユ マネージャー・八木眞氏)。広島初の2核1モール型の本格的RSCとして、一方の核店舗としてGMSの「ジャスコ広島府中店」が出店するとともに、同社が開発した新しい業態概念「Life-style Assortment Stores」(略称L・A・S)を、もう一方の核として展開しているのが、ダイヤモンドシティ ソレイユの最大の特徴である。
 
 ダイヤモンドシティではL・A・Sを「独自のMD展開によりライフスタイルを提案するコンセプトストアーズ」と位置づけているが、今回は、「事前のマーケット調査で『食』『衣』『情報』の3ジャンルに対するニーズが高かった」(八木氏)ことから、1階に良品特化型の食品スーパーや選りすぐりのデリカショップなどからなる「フード&デリカゾーン」、2階に(株)ワールドのファッションライフスタイルストア「FLAXUS」、3階に複合書店「フタバ図書」をL・A・Sとして配置した。
 
 ダイヤモンドシティ ソレイユにおけるL・A・Sの開発により、「GMSとともにRSCの2核を構成する核店舗を確立できた。今後も、出店地域の特性に合わせるなど、L・A・Sを進化させていきたい」(八木氏)考えである。  
 
(左)●中央エントランスの内装は、外壁から続く"街並み"として、外観と統一感のあるデザインが施されている
(中)●2つの核店舗を結ぶ約200mのモールには物販・飲食・サービスの約200のテナントを配置。モールは3層吹抜けで、カーブの部分では窮屈さを感じさせないように上層階をセットバックさせている
(右)●キッズゾーンに隣接して設けられたフードコート「レインボーコート」は、手軽におしゃべりが楽しめるゾーンとして、330卓・990席の規模で展開

 
(左)●マーケットリサーチでニーズの高かったベビー&キッズ関連も充実。西日本初出店の「ベビーザらス」、「しましまタウン」、「ディズニーストア」を核に他の追随を許さないキッズゾーンを構築している
(中)●11スクリーン・約2,000席を有する大型シネマコンプレックス「広島バルト11」は、強力な配給力を誇る東宝、東映2社の共同事業として開設
(右)●飲食店舗は、新たな楽しさを提案するため、テーマを「カジュアル」「味わい」「手軽さ」の3つに分けてゾーニング。3階のレストランゾーン「オーロラグルメ」は、リーズナブルなプライスでディナーを楽しめる「味わい」のゾーンとして、有力テナント7店で構成

 
(左)●キリンビールでは「キリンビアパーク」のバックグラウンドストリーとして『ジャクリーンとあたらしいお友だち』を設定。広島工場のシンボルとして残された煙突にも、ストリーに沿った装飾が施されている
(中)●モールにおけるコートは「太陽」に加え、「星」や「月」など、天空をモチーフにしたデザインを採用
(右)●歴史的建物である工場事務所棟を改装した「キリンプラザ」のビアギャラリーに展示されている「麒麟麦酒株式会社広島工場」の模型。60余年前、東洋一の規模を誇る最新鋭のビール工場として開業した同工場の"雄姿"を伝える

 
(左)●L.A.S棟の1階は『食』をテーマに、"こだわりのある"テナントを集結した
(右)●GMSと並ぶ一方の核店舗として、新しい業態概念「Life-style Assortment Stores」(略称:L.A.S)を開発。L.A.S棟の2階にはワールドのファッションライフスタイルストア「FLAXUS(フラクサス)」が約1,170坪の規模で展開

 
 
関連サイト:
ダイヤモンドシティ ソレイユ  
 

データ

[所在地] 広島県安芸郡府中町大須2-1-1
[連絡先] 082-561-0010
[オープン] 2004年3月24日
[土地・建物所有者] キリンビール(株)
[SC運営管理者] (株)ダイヤモンドシティ
[敷地面積] 約114,000m2
(「キリンプラザ広島」「キリン広島ブルワリー」「キリンビール中国地区本部」用地を除く)
[建築面積] 約218,000m2
[構造・規模] SC棟/S造地上4階建
立駐棟/S造地上5階建
[店舗面積] 約64,500m2
[施設内容] 205店舗(ジャスコ広島府中店、L.A.S、広島バルト11等)
[駐車台数] 約4,300台
[駐輪台数] 約2,800台
[営業時間] 専門店/10:00〜22:00
フタバ図書/10:00〜23:00
ジャスコ/9:00〜23:00
レストラン・アミューズメント/10:00〜23:00
シネマコンプレックス/10:00〜24:00(上映内容により変更)
[休業日] 無休


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