ケーススタディ
LaQua

リフレッシュと癒しをキーワードに3つの要素を融合
都心に誕生したエンタテインメント・リゾート

データ

 2003年5月1日、東京ドームシティに、スパ、アトラクション、ショップ&レストランから構成されるエンタテインメント型融合商業施設「LaQua」が誕生した。  これまで(株)東京ドームは、1988年のドーム球場開設をはじめとして、東京ドームホテル、コンベンションホール、レストラン機能の充実、噴水等によるやすらぎの環境演出の展開など、多彩な楽しみ方のできる都心のリゾート空間へと大きく変貌を遂げてきた。
 
 今回のLaQuaは、「東京の真ん中でリフレッシュを楽しむ」を基本コンセプトに、いま、現代人に最も求められている癒し、リフレッシュできる機能を充実した空間となっており、東京ドームシティをアーバンリゾートとしてさらに拡充、発展させるものとなっている。  施設は、大きく3つの要素から構成される。
 
 ひとつは、敷地内の地下1,700mから湧出した天然温泉を利用した「Spa LaQua」。屋内大浴槽露天風呂、サウナなどを配したスパゾーン(6階)、のほか、男女一緒に利用することもできる低温サウナやアジアンリゾートの雰囲気で演出された休憩スペースを備えたヒーリングバーデ(8・9階)、リクライニングチェアを備えたラウンジ、シアター、マッサージコーナーなどからなるリラクセーションゾーン(5階)などの、多彩な内容を誇っている。
 
 そして、最大級の売場面積で出店した「成城石井」や世界初出店の「MOOMIN Bakery & cafe」をはじめ70店舗の物販・飲食施設を集めたショップ&レストランと、世界初のセンターレス大観覧車「ビッグ・オー」、その中心を走り抜けるようレイアウトされたジェットコースター「サンダードルフィン」を含む5つのアトラクションである。
 
 LaQuaの開発は、旧コースターランドの老朽化に端を発しているが、「定量調査で明確になっていますが、東京ドームホテルの開設を契機に女性客が大きく増加しています。にもかかわらず、イメージ調査では男性的、アミューズメント性の強いところというふうに捉えられている」((株)東京ドーム ラクーア部 営業担当副支配人・河野吉彦氏)ところから、このイメージとリアルのギャップを埋めていくことが、都心のリゾートを目指す同社のテーマであった。
 
 と同時に、より幅広い層に利用してもらうためには、「私どもは野球や遊園地を中心に、これまで非日常性を提供してきましたが、一方で地域に目を向けると、都心ゆえに商業集積の少ないエリアでもありました。そこで地域の方々にとって日常的な利便性を提供することも大切」(河野氏)との考え方から、需要に応えられる商業施設づくりも要素のひとつとされたのである。
 
 また、アトラクションに関しては、大型スリル系ライドへの投資合戦が繰り返されてきた、これまでの遊園地の路線から一線を画し、スタンダードながら長期にわたって親しんでもらえる魅力あるアトラクションを揃えるという方向で検討された。
 
「イメージターゲットは、25〜 35歳の独身・社会人女性」だが、この3つの要素をうまく融合させることで、カップルやファミリー、さらにはいろいろな年齢層、目的をもった人たちが、さまざまな楽しみ方ができるような魅力を創出。公園としても利用できる空間づくりや噴水のショー夜間の照明による幻想的な環境演出など、たとえアトラクションやスパを利用しなくとも、そこで過ごす時間が楽しくなる、大人のための新しいエンタテインメント空間となっていることが大きな魅力だ。
 
 LaQuaの開設に伴ってフリーゲート(入園無料)システムが採用されたことで、来園者にとっては選択肢の幅が一層広がり、シティ内を自由に回遊して過ごすことができるようにもなった。
 
 ゴールデンウイーク中のオープンということもあったが、5月1日から5日間の入園者数は予想の18万人を遥かに超えて53万人となった。大観覧車「ビッグ・オー」は2時間待ち、ジェットコースター「サンダードルフィン」は3時間待ちの長い列ができたという。
 
 現在も、平日でも3万〜4万人が訪れる盛況ぶりだが、「イメージターゲットへの訴求を強く打ち出してきましたので、固定的なイメージを抱いていらっしゃる方も多いようです。これからは、もっと幅広い方々に気軽に利用していただけるような訴求をしていくことが必要だと考えています」(河野氏)と、今後への課題を見据えている。
 
関連サイト: LaQua ( http://www.laqua.jp/ )
 


データ 2003年6月現在

[所在地] 東京都文京区春日1-1-1
[オープン] 2003年5月1日
[事業主体] (株)東京ドーム
[敷地面積] 約16,000m2
[建物構造] SRC造及びS造
[延床面積] 約55,500m2
[施設内容] ●ショップ&レストラン70店舗
ショップ51店舗、レストラン19店舗
●Spa Laqua
天然温泉・スパ、ヒーリングバーデ、エステ・マッサージ、リラクゼーション、レストラン
●アトラクション
センターレス大観覧車「ビッグ・オー」、ジェットコースター「サンダードルフィン」、ウォータースライダー「ワンダードロップ」、ホラーハウス「ザ・13ドアーズ」、音楽噴水「ウォーターシンフォニー
[営業時間] Spa Laqua 11:00〜翌朝9:00
アトラクション 10:00〜22:00(土日祝日は9:30〜)
ショップ11:00〜21:00(一部店舗を除く)
レストラン 11:00〜23:00(一部店舗を除く)
[定休日] 無休
[利用料金] ●Spa Laqua入館料(入浴料、ウエア、タオルレンタル料、施設利用料)大人2,300円、小学生以上18歳未満1,700円
休日・深夜は割増料あり
●アトラクション
ビッグ・オー800円、サンダードルフィン1,000円、ワンダードロップ600円、ザ・13ドアーズ800円、ウォーターシンフォニー無料
[建設事業費] 170億円
[年間集客目標] 800万人

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