ケーススタディ
台場小香港

徹底した環境演出により「香港」を体感できる
東京お台場に誕生した新たな人気スポット

データ

 東京臨海副都心のお台場にさる2000年12月、新たな集客施設がまたひとつ誕生した。「デックス東京ビーチ」の第2期施設「アイランドモール」がそれで、3〜5階を専門店ゾーンとしてショッピングからグルメまでが楽しめるのに加え、上層階の6、7階の2フロアについては“環境演出型エンターテインメントパーク”として「台場小香港」を開設、大きな話題を集めている。

 この台場小香港は、街並み再現型の環境演出を活用したもので、その名の通り“香港”の賑やかな街並みを空間全体で演出。色とりどりの巨大なネオンサインが幾層にも重なり合うメインストリートからひなびた味わいのある裏通りや異国情緒溢れる寺院まで、リアルな再現がなされている。造形面のみならず、効果音などにも工夫を凝らし喧騒感を演出するなど、エネルギッシュな香港の街並みを体感できる内容となっている。

 その中に、飲茶、香港麺、粥などの本場の味が楽しめる飲食店13店を中心として、中国茶や民芸品、生活雑貨などを扱う香港テイストに富んだ物販店や足ツボマッサージのサロンがテナント出店。まさに五感を通じて香港という非日常性を来場者に提供するテーマパーク的な世界が創出されている。

 そもそもお台場エリアでは、ウォーターフロントならではの景観のよさから、カップル客などを中心に飲食店舗への需要は高い。「しかし、新設のアイランドモールについては既存棟に阻まれ、海を臨めない立地条件のため、これに代わる独自の魅力として、飲食フロアにおいても今回のような環境演出という仕掛けを施したわけです。」(住商アーバン開発(株)台場事業所所長・谷川慶吾氏)

 そのテーマ設定においては、空間のインパクトと同時に、コンテンツである「食」の価値の高さが両立し得るものとして「香港」を選択。テナントリーシング面では、中華というジャンルに限定されながらも、フォーマルな本格的中華料理店からカジュアルな飲茶店まで、個性的な店が軒を連ねることでバラエティに富んだテナント構成を実現している。

 また、賑わいの創出に向け遊びの要素も盛り込むべく、テーマ型ゲーム施設「南夢宮(ナムコ)電子遊戯世界 東京皮蛋(ピータン)城」が2フロア300坪にわたり出店するのをはじめ、小香港内の各所にも、施設全体のテーマ性に基づいた演出を施し空間に融け込ませた占い機やシールプリント機などを点在させるほか、さらに “街巡り型アトラクション”など環境を活かしながら回遊を促進する遊びが導入されている点も注目される。

 飲食、物販と遊びを有機的に包含しつつ時間消費を実現させ、さらに将来的なリニューアルにも対応し得る緩やかな可変性をもった、こうした“街”をテーマとした環境演出型の空間創造は、今後の集客施設開発の潮流のひとつとして注目を集めるものといえそうだ。

(2001年3月)


データ 2001年3月現在

[所在地] 東京都港区台場1-6-1
デックス東京ビーチ「アイランドモール」6、7階
[連絡先] TEL.03-3599-6765
[オープン] 2000年12月2日
[事業主体] 台場B地区事業者グループ
[運営・管理] 住商アーバン開発(株)
[展示面積] 26,500m2(アイランドモール全体)
[施設内容] 飲食13店舗/物販7店舗/サービス1店舗/アミューズメント施設1店舗
[開館時間] 11:00〜23:00
[定休日] 年中無休
[総事業費] 80億円(アイランドモール全体)
[集客目標] 1,500万人(初年度、デックス東京ビーチ全体)
[売上目標] 200億円(初年度、デックス東京ビーチ全体)

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